エアライン, 機体, 空港 — 2019年12月22日 20:39 JST

HACのATR初号機、鹿児島空港到着 丘珠着は年明けに

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 北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)のATR製ATR42-600型機の初号機(登録記号JA11HC)が12月22日夜、仏トゥールーズからタイや台湾などを経由して鹿児島空港へ到着した。就航は夏ダイヤ初日の2020年3月29日を予定しており、3機あるサーブ340B型機(1クラス36席)を置き換えていく。

鹿児島空港に着陸するHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 HACは札幌の丘珠空港を拠点とする日本航空(JAL/JL、9201)のグループ会社。2018年7月に開催された英ファンボロー航空ショーで、ATR42の発注に関する覚書(MoU)を締結した。確定発注が2機、オプションが1機で、JALグループで鹿児島空港を拠点とする日本エアコミューター(JAC/JC)が導入したATR42-600と同様、座席数は1クラス48席となる。

 今回到着した初号機には、北海道の大自然をイメージした特別塗装を施した。機体の左右で異なるデザインを採用し、左側は6カ所の就航地を雪の結晶で表現。右側にはシャケやコンブ、ウニなど道の特産品を描いた。北海道出身のデザイナー、鈴木奈々瀬さんがデザインした。

 3月に就航後は、ビジネス路線となる丘珠-函館・釧路線を中心に投入。週末や連休などは観光需要に応じた編成も計画する。通常デザインとなる2号機(JA12HC)は2020年9月に受領し、同年10月の就航を予定している。

鹿児島空港に到着したHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 HACがATRを導入したことで、JALグループのターボプロップ機はATRへの統一が進む。HACは現在、340Bの主要な整備をJACに委託しており、ATRも同様に運航していくことから、鹿児島に機体を到着させた。丘珠へ到着するのは年明けになる。

 HACは、現地時間18日にATRの工場がある仏トゥールーズで初号機を受領。ギリシャのイラクリオン国際空港とオマーンのマスカット国際空港、インドのナグプール国際空港、タイのバンコク・ドンムアン国際空港を経由し、最後の寄港地となる台北の松山空港から鹿児島へ午後6時40分すぎに到着した。機体にはATRがテスト飛行などで使用する登録記号「F-WKVG」が記されていた。

*写真は10枚。

鹿児島空港に着陸するHACのATR42-600初号機(奥)と駐機中のJACのATR42-600=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港に着陸するHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港に着陸するHACのATR42-600初号機(奥)と出発するJACのATR42-600=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港に着陸するHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港の1番スポットに到着したHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港に到着したHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港に到着したHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鹿児島空港に到着したHACのATR42-600初号機=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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