エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2019年10月16日 16:01 JST

JAL、787初の国内線仕様公開 27日から羽田-伊丹線

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 日本航空(JAL/JL、9201)は10月16日、ボーイング787-8型機の国内線仕様初号機(登録記号JA846J)の機内を羽田空港の格納庫で公開した。27日から羽田-伊丹線に投入する機材で、JALが国内線仕様の787を投入するのは初めて。

JALの787-8国内線仕様初号機のファーストクラスを紹介する客室乗務員=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

置き換え対象となる767-300ERのファーストクラス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 座席数は3クラス291席で、ファーストクラスが6席、クラスJが58席、普通席が227席。シートの基本仕様は、9月1日に就航したエアバスA350-900型機で採用したものを踏襲し、ファーストが2-2-2席配列の1列6席、クラスJが2-3-2席配列の1列7席、普通席が3-3-3席配列の1列9席となる。シートは、ファーストは日本の航空機内装品メーカーのジャムコ(7408)、クラスJと普通席は独レカロが製造する。

 置き換えの主な対象となる767-300ERの座席数は3クラス252席で、ファースト5席、クラスJ 42席、普通席205席となっている。

 客室は「日本の伝統美」を表現したデザインを採用し、前方左側2番目「L2ドア」付近にはJALの鶴丸ロゴを掲げた。ファーストクラスは、黒を基調とした配色に加え、前方壁面の造形により、6席だけの特別な空間を演出する。クラスJと普通席は、JALのコーポレートカラーである赤を使いつつ、着席時は落ち着いた雰囲気を感じられるようにした。照明には、LEDライトが使われている。

全席に10インチ個人用モニターや電源コンセントを備えるJALの787-8国内線仕様初号機の普通席=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 全クラス全席に電源コンセントと充電用USB端子、個人用画面を備え、機内インターネット接続「JAL Wi-Fiサービス」を無料で提供。A350と同様、出発して地上走行を開始してから、着陸後に駐機場へ到着するまで利用できる。映画など70チャンネルあるビデオコンテンツは、途中で視聴を中断しても次回搭乗時に続きを楽しめるようにした。10月は「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」と「Disney and Pixar’s トイ・ストーリー4」の上映を予定している。

 映画のほか電子書籍48タイトル、オーディオ28チャンネルを用意。リアルタイムで視聴できるライブTVやテキストニュースも提供する。

JALの787-8国内線仕様機の座席レイアウト(同社サイトから)

 エンジンは国際線仕様機と同じ米GE製GEnx-1Bを選定。推力は国際線用の7万ポンドに対し、国内線用は6万4000ポンドに落としている。

 当初は羽田-伊丹線に1日3往復投入し、主に767-300を置き換える。12月20日からは羽田-福岡線にも拡大し、1日2往復運航する。2019年度内に、全4機がそろう計画になっている。JALは2017年9月に、787-8を4機追加導入すると発表した。

 10月27日の初便は羽田発伊丹行きJL107便で、午前8時30分に羽田を出発し、午前9時35分着。折り返しの伊丹発が羽田行きJL112便で、午前10時30分に伊丹を出発して、午前11時35分に到着する。その後は羽田午後0時30分発の伊丹行きJL117便、伊丹午後2時30分発のJL120便、羽田午後4時30分発のJL127便、伊丹午後6時30分発のJL130便に投入する。

 JALが発注済みの787は、国際線仕様は787-8が25機、787-9が20機の計45機と、今回公開された国内線仕様が4機で、総数は49機。受領済みの機体は公開されたJA846Jを含めて787-8が26機、787-9が17機の43機となる。今年度に今後受領予定の機体は、787-8が3機ですべて国内線仕様、787-9は2機で国際線仕様となり、計画通り受領すると総数は48機になる。

*写真は17枚(写真下に運航スケジュール掲載)。
*ファーストクラスの写真特集はこちら、クラスJはこちら、普通席はこちら


羽田の格納庫内で公開されたJALの787-8国内線仕様初号機=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機のファーストクラス=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機のファーストクラス=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

15.6インチ個人用モニターを備えるJALの787-8国内線仕様初号機のファーストクラス=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機のクラスJ前方エリア=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機のL2ドア付近に掲げられた黄金の鶴丸ロゴ=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

11.6インチ個人用モニターやレッグレストなどを備えるJALの787-8国内線仕様初号機のクラスJ=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機のクラスJ後方エリア=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

各席に11.6インチ個人用モニターを備えるJALの787-8国内線仕様初号機のクラスJ=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機の普通席前方エリア=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの787-8国内線仕様初号機の普通席後方エリア=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

赤を基調にまとめられたJALの787-8国内線仕様初号機の機内後方部=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

全席に10インチ個人用モニターを備えるJALの787-8国内線仕様初号機の普通席=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の格納庫内で公開されたJALの787-8国内線仕様初号機=19年10月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

運航スケジュール
羽田→伊丹(10月27日から11月30日)
JL107 羽田(08:30)→伊丹(09:35)
JL117 羽田(12:30)→伊丹(13:40)
JL127 羽田(16:30)→伊丹(17:35)

伊丹→羽田(10月27日から11月30日)
JL112 伊丹(10:30)→羽田(11:35)
JL120 伊丹(14:30)→羽田(15:30)
JL130 伊丹(18:30)→羽田(19:40)

関連リンク
国内線ボーイング787 東京(羽田)-大阪(伊丹)線、2019年10月27日就航!
日本航空

機内の動画(YouTube Aviation Wireチャンネル
JAL 787-8 国内線仕様機 初便 羽田→伊丹 JL107便
JAL 787-8 国内線仕様 JA846J お披露目

写真特集・JAL 787国内線仕様機
(1)1便6席のファーストクラス
(2)クラスJも個人用モニター・電源完備
(3)普通席も全席モニターと電源完備

JAL 787-8国内線仕様機
JAL初の787国内線仕様機、羽田に到着 27日就航(19年10月9日)
JAL、787国内線仕様は10月就航 既存機もUSB設置、中期計画ローリングプラン(19年2月26日)
JAL、国内線に787-8初導入 19年から羽田-伊丹、4機追加発注(17年9月21日)

写真特集・JAL A350-900福岡公開
(1)ファーストクラスはゆとりある個室風
(2)クラスJは新レッグレストで座り心地向上
(3)普通席も全席モニター完備(19年8月24日)
(4)大型モニター並ぶコックピットや落ち着いたラバトリー

767-300ER国内線仕様
1便5席の個室感 写真特集・JAL国内線767のファーストクラス(14年12月10日)
JAL、国内線767にもファーストクラス 今日から伊丹便に(14年12月8日)