エアバス, エアライン, 機体 — 2019年7月11日 10:38 JST

EASA、初期製造A380に主翼検査指示 亀裂問題再び、25機対象

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 EASA(欧州航空安全局)は初期製造分のエアバスA380型機で、主翼の一部に亀裂が発見されたと発表した。対象は2004年から2007年までに製造された機体のうち25機で、亀裂を修理しない場合、主翼の構造的完全性が低下するおそれがあるという。

初期製造分の機体で主翼に亀裂の可能性がみつかったA380=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 EASAが7月5日付で発行した、機体の安全性を確保するための整備や改修を指示する「耐空性改善命令(AD)」によると、主翼の外側後桁(ORS: outer rear spar)の上部と下部のフランジに亀裂の発生が報告されているという。エアバスはこの指摘を受け、改修手順を示した「サービスブリテン(SB)」を準備している。

 改修対象となるA380は、製造番号(MSN)0006から0017、0019から0023、0025から0027、0029、0033、0034、0038、0040の25機。いずれも2004年から2007年にかけて製造された初期の機体となる。

 日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)が5月からA380を運航しているが、改修対象には含まれていない。

 A380は、2012年に主翼に亀裂が生じる問題が発生。EASAがADを発行し、一定の離着陸回数で非破壊検査を実施するなどの対策を講じている。

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