エアライン, 企業 — 2019年2月4日 12:45 JST

全日空商事の部長、2900万円着服で懲戒解雇 領収書改ざんや私的支出請求

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日空商事は2月4日、同社の航空・電子カンパニーの部長だった40代男性が約2900万円を着服していたことを明らかにした。領収書を改ざんしたり、私的な支出を会社に請求するなどの不正行為に及んでいた。男性は同日付で懲戒解雇処分となった。

元部長が2900万円を着服していた全日空商事=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 全日空商事によると、元部長は2012年3月から2018年12月にかけて、交際費の領収書を偽造・改ざんしたり、私的な支出を会社に請求するなどの手口で約2900万円を着服。社内調査で発覚した。4日の時点で約1100万円は弁済済みで、5月末に残り約1800万円を弁済するという。

 着服した金銭は、住宅ローンの返済や家族の介護費用、遊興費などに使用。警察へはすでに相談しており、被害届の提出は今後の返済状況などに応じて検討するという。

 再発防止策として、決裁権限者が自ら経費精算する際の手順を見直し、上位者の決裁を必須とするほか、法人カードによる経費使用を原則とするなどを始めた。処分については元部長を懲戒解雇したほか、西村健社長と田中久敬航空・電子カンパニー長の2人をそれぞれ10%減俸1カ月とした。

 同社の航空・電子カンパニーでは、航空機の導入支援や整備用機材の輸出入販売、航空機部品の供給など、ANAグループの航空会社などを中心に幅広い事業を行っている。

関連リンク
全日空商事
全日本空輸

ANA、737 MAX 8日本初導入へ 最大30機(19年1月29日)
ピーチ、A320neoを18機追加導入 21年度から既存機更新(19年1月29日)
全日空商事、ファーストクラス生地で座椅子(19年1月22日)

【お知らせ】
着服金使途など3段落目を追記しました。(19年2月4日 13:11 JST)