エアバス, エアライン, 機体 — 2018年10月10日 12:03 JST

デルタ航空のA220、初飛行 導入4社目に

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 エアバスは、デルタ航空(DAL/DL)向けA220-100型機(旧ボンバルディアCS100)の初号機が初飛行に成功したと現地時間10月6日に発表した。

デルタ航空向けA220-100初号機=18年10月6日 PHOTO: Peter Ryaux-Larsen/Airbus

 同機は6日午後2時2分に、加ケベック州ミラベルを離陸。2時間53分飛行し、午後4時55分に戻った。今後は内装を整え、各種試験を経てデルタ航空に引き渡す。就航は2019年初頭を予定する。デルタは、A220を運航する4番目の航空会社となる。

 デルタは2016年4月に、CS100を75機発注。米国の航空会社がCシリーズを発注するのは初めてで、ボンバルディアの民間機受注では過去最大となった。

 その後、ボンバルディアはエアバスに、Cシリーズの製造や販売を担う事業会社「CSALP(C Series Aircraft Limited Partnership)」を売却。今年7月10日にエアバスはCシリーズをA220に改称し、CS100(108-135席)をA220-100、CS300(130-160席)をA220-300に改めた。

 デルタ航空のA220-100は、1列2席+2席のファーストクラスと、1列2席+3席のエコノミークラスの2クラス構成で、足元の広い「コンフォートプラス」も設ける。また、シート背面に機内エンターテインメントシステム(IFE)を設置し、機内Wi-Fiサービスも提供する。

 エンジンは米プラット・アンド・ホイットニー社製ギヤード・ターボファン・エンジン「PurePower PW1500G」を採用。これまでの旅客機と比べて、燃費で20%、運用コストで15%の向上が図られており、二酸化炭素(CO2)排出量は20%、窒素酸化物(NOx)排出量は50%削減できるという。静粛性の高さや窓の大きさ、シートの幅の広さ、客室内の頭上収納スペース(オーバーヘッドビン)が大型である点なども特長としている。

 CS100の初号機は、スイス インターナショナルエアラインズ(SWR/LX)に納入。2016年7月から、欧州内路線に投入している。同年11月にはCS300の初号機をラトビアのエア・バルティック(BTI/BT)に引き渡し、2017年12月からは大韓航空(KAL/KE)も導入している。

ミラベルを離陸するデルタ航空向けA220-100初号機=18年10月6日 PHOTO: Peter Ryaux-Larsen/Airbus

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