日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング777型機が4月26日、就航30周年を迎えた。2004年に統合した旧日本エアシステム(JAS)の機体も合わせると最盛期は46機あったが、26日時点で国際線機材の777-300ERが残り9機となり、エアバスA350型機への世代交代が進んでいる。

羽田空港に到着する最終日を迎えた777-200ER JA703J。同機の退役でJALの777-200系列は姿を消した=23年11月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JALが導入した777は、4機種46機。国内線機材が777-200が15機(JAL 8機+JAS 7機)と長胴型の777-300が7機、国際線はそれぞれの航続距離延長型となる777-200ERが11機と777-300ERが13機で、初受領は777-200が1996年2月15日、777-300が1998年7月28日、777-200ERが2002年7月11日、777-300ERが2004年6月15日だった。
エンジンは、国内線用の777-200と-300がプラット&ホイットニー(PW)製PW4000シリーズ、国際線用の777-200ERと-300ERはGE製GE90シリーズを採用。PW4000は、JALが発注した777-200が推力7万7000ポンドのPW4077、JASが導入した777-200は7万4000ポンドのPW4074、777-3000は9万ポンドのPW4090を搭載し、GE90は777-200ERが9万3700ポンドのGE90-94B、777-300ERは11万5540ポンドのGE90-115Bを採用した。
JALの777初便となったのは、777-200の初号機(登録記号JA8981)による羽田発鹿児島行きJL393便で、1996年4月26日に就航した。30年後のきょう26日は当初、羽田初福岡行きJL323便で就航30周年の記念イベントの開催を予定していたが、機材変更が生じたため中止となった。

羽田空港を出発するJALの777-200ER初号機JA701J退役チャーターを横断幕を手に見送るJAL社員=23年5月16日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire

アーク塗装時代の777-200ER JA701J=12年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JA8981は、2014年4月30日の中部発羽田行きJL140便で退役し、国内の777では初の退役機となった。777-300は2021年2月21日の那覇発羽田行きJL908便(JA8944)が最終定期便。777-200と-300はPW4000に不具合が発生したことから、2021年3月31日付で全機退役が決定し、当時残っていた2機の777-300(2クラス500席:クラスJ 78席、普通席422席)と5機の777-200(3クラス375席:ファースト14席、クラスJ 82席、普通席279席)の計7機が姿を消した。
777-200ERは、最後まで稼働していた3号機(JA703J、2クラス312席:クラスJ 26席、普通席286席)が2023年11月12日の那覇発羽田行きJL916便で退役。JALの777は777-300ERのみとなった。

羽田を出発するJALの777-200ER初の退役機JA704J=20年7月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸する旧JASの777初号機JA8977=20年8月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港で売却先への出発を待つJAL最後の777-300となったワンワールド塗装のJA752J=22年8月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JALの777-200ERのうち、最初に退役した4号機(JA704J、3クラス236席:ビジネス42席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー154席)は、2020年7月1日に羽田から日本を離れ、NASA(米国航空宇宙局)が取得。退役したDC-8-72(N817NA)の後継として、飛行研究室への改修作業が行われており、2027年1月から最初のミッションに投入される予定になっている。
現在も飛び続けているJALの777は、長距離国際線を中心に投入されている777-300ERのみ。13機のうち、初の退役は4号機(JA734J→N3243P)で、2024年9月19日に日本を離れた。2番目となった初号機(JA731J→N3243F)は2025年8月5日に、3番目の5号機(JA735J→N3243Q)は11月11日に、4番目の2号機(JA732J→N3243D)は今年3月4日に羽田を離陸し、売却先へ向かった。
2号機は、ボーイングが777-300ERを開発した際の飛行試験初号機(N5017V)で、世界各国の航空会社などへ833機引き渡された同型機のうち、もっとも古い機体だった。

売却整備が進むJALの777-300ER 2号機JA732Jのコックピット=26年2月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

売却整備が進むJALの777-300ER 2号機JA732Jのファーストクラス=26年2月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

整備士に見送られて羽田空港を出発する元JAL 777-300ER JA732J=26年3月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JALの大型機は777からA350へ世代交代が進む。JALが2013年10月7日にA350を初めて発注した際、標準型のA350-900を18機、約7メートル長い長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注し、オプション(仮発注)で25機購入する契約を締結。この契約分のA350-900は18機(うち1機全損)、A350-1000は11機が受領済み。初回発注分のA350-900は残り1機で完納となり、2026年度内に19号機(JA19XJ)の受領を予定している。
また、A350-900を2027年度から国際線にも投入する計画。2024年7月にロンドン近郊で開かれたファンボロー航空ショーで、20機を追加発注した。今後成長が見込まれる北米・アジア・インドを中心とした国際線に投入する。
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