エアライン, ボーイング, 機体 — 2025年10月8日 16:38 JST

ZIPAIR西田社長、787増機で新路線やチャーター 26年秋にも新造機受領

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 ZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)の西田真吾社長は10月8日、2026年度に予定しているボーイング787-8型機の新造機2機の受領について、「2026年上期の終わりから下期の始まりぐらいだ」と語った。来秋ごろの受領により、新路線開設や増便、チャーター事業などを進めていきたいという。

ZIPAIRの787-8=25年10月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
新路線やチャーター
787-9は27年度以降

新路線やチャーター

 ZIPAIRは、日本航空(JAL/JL、9201)が100%出資する中長距離LCC(低コスト航空会社)。2020年6月3日に就航し、8機の787-8(2クラス290席)で、北米やアジアの10都市に乗り入れている。8機のうち、2機が新造機で、残り6機はJALが初期導入した機体を改修した。2026年度に受領する2機の新造機はJALが発注した機体で、当初は2025年度に10機体制とする計画だったが、ボーイング側の品質問題などで世界的に引き渡しが遅れている影響が及んだ。

成田空港でZIPAIR初の台北チャーターの乗客を社員と出迎える西田真吾社長(左)=25年10月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 西田社長は、2機増機することで「いくつか就航検討しているところもあるので、乗り入れ地点を増やすことになるだろう」と、新路線開設の可能性に言及。一方「デイリー(1日1往復=週7往復)で運航できていないところもある」として、既存の曜日運航路線のデイリー化も示唆した。

 8日はZIPAIR初のチャーター便となる、台北-成田間の初便が到着。台湾の旅行会社が販売したツアーで、290席が完売した。チャーター事業について、西田社長は「航空業界には(旅客需要の)オンとオフがあるので、オフの時により需要の強いところに我々の機材やリソースを振り向けるチャンスがあるのではないか」と述べた。1年のうち、ある時期はチャーター事業に注力するといった、旅客需要の季節変動対策として有効との考えを示した。

787-9は27年度以降

 当紙が2024年3月に報じたとおり、ZIPAIRは787-9を導入する。全長が787-8より6.1メートル長い長胴型で、JALが初期導入した787-9を10機規模で改修し、2027年度以降に導入する計画だ。航空会社は購入した機体を20年程度運航することが多く、就航から10年程度で客室改修を実施する。JALの787-9は2015年7月1日に就航しており、改修時期を迎えている。

ZIPAIRの787-9(イメージ、同社提供)

 西田社長は「1年に2機ずつ受領していく」のが基本的なスケジュールになるといい、これまで発表済みの計画通り、2030年代前半に向けて事業規模を現在の2倍以上に拡大していく。

 現在就航している10都市は、アジアがバンコク、シンガポール、マニラ、ソウル、ハワイがホノルル、北米はロサンゼルス、サンフランシスコ、サンノゼ、ヒューストン、バンクーバー。このうち、今年3月4日に就航したヒューストンは、片道約14時間かかる最長路線で、1路線に1日あたり2機投入する初のオペレーションになった。

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機内の動画(YouTube Aviation Wireチャンネル
ZIPAIR 787-8 JA822J機内公開 フルフラットシートも

写真特集・ZIPAIR 787-8の機内
(1)フルフラット上級席ZIP Full-Flatは長時間も快適
(2)個人用モニターなし、タブレット置きと電源完備のレカロ製普通席
(3)LCC初のウォシュレット付きトイレ

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