MRJ, 機体 — 2015年6月8日 12:51 JST

MRJ、走行試験開始 初号機で

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 三菱航空機は日本時間6月8日、9-10月期の初飛行に向けて開発を進めているリージョナルジェット機「MRJ」の走行試験を開始したと発表した。低速自走状態での制動確認やステアリングでの方向制御を確認する。

走行試験中の試験初号機(三菱航空機提供)

 県営名古屋空港(小牧)で実施する。同社では5機の飛行試験機を製造。今回の走行試験では、初号機(登録番号JA21MJ)を使用する。〈走行試験の動画はこちら(外部サイトへ移動します)〉

 赤いラインが入った2号機(JA22MJ)は機能試験と技術試験を実施。黒いラインの3号機(JA23MJ)は脚の取り付けが完了し、艤装(ぎそう)作業を進めている。赤と黒のラインの4号機(JA24MJ)は翼胴結合中。ローンチカスタマーの全日本空輸(ANA/NH)塗装を施す5号機(JA25MJ)も製造を進めている。最終組立は三菱重工業(7011)の名古屋航空宇宙システム製作所(名航)小牧南工場で実施している。

 MRJは2014年10月18日、88席仕様の標準型MRJ90がロールアウト(完成披露)。型式証明の取得は2017年上期を予定している。ANAへの初号機引き渡しは、2017年4-6月期となる見通し。

 MRJの合計受注数は、確定受注223機、オプション160機、購入権24機の計407機。量産初号機を受領予定のANAのほか、日本の航空会社では日本航空(JAL/JL、9201)が32機発注しており、2021年から受領を予定している。グループ会社のジェイエア(JAR/XM)が、地方路線の主力機として運航する。

関連リンク
三菱航空機
MRJ First Taxiing June 8, 2015(YouTube、1分16秒)

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【お知らせ】
試験中の写真に差し替えました。(2015年6月8日 16:30 JST)
走行試験の動画リンクを追加しました。(2015年6月8日 19:30 JST)