エアライン — 2014年9月18日 06:00 JST

アメリカン航空、客室乗務員マニュアル電子化 主要航空会社初

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 アメリカン航空(AAL/AA)は9月1日から、客室乗務員向けのマニュアルをタブレットを使用した電子マニュアル(eManuals)に変更した。主要航空会社としては初めてのケースとなる。

客室乗務員用マニュアルを電子化したアメリカン航空=13年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 6カ月間の試験使用を経て、9月から導入を開始。導入に当たり、FAA(米国連邦航空局)が監督した。マニュアルのほか、上級クラスの乗客や特別食、乗り換えゲートなどの情報も更新される。2013年12月に合併したUSエアウェイズ(AWE/US)での電子マニュアル利用は、AALとAWE両社が単独運航許可証(Single Operating Certificate、SOC)の取得を見込む2015年半ばになると見られる。

 ペーパーレス化により、マニュアルの印刷と改訂版の配付が不要になり、年間約30万ドル(約3200万円)の節約を実現。約2.5キログラムだったマニュアルが約200グラムに軽減し、年間で65万ドルの燃油費を節約することになる。

 AALは2012年、航路図やマニュアル類が入ったiPad版「エレクトロニック・フライト・バッグ(EFB)」を全行程で導入。パイロットがEFBを使用する初めての民間航空会社となった。約16キログラムあったマニュアル類は約600グラムに軽減し、年間で推定120万ドルの燃油費を節約した。

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