エアライン, ボーイング, 機体, 解説・コラム — 2014年8月12日 17:59 JST

次期政府専用機、777-300ERに正式決定 ANAが整備教育

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 政府の政府専用機検討委員会(委員長・杉田和博官房副長官)は8月12日、2019年度に2機導入する次期政府専用機としてボーイング777-300ERを選定したと発表した。同時に、維持整備はANAホールディングス(9202)に委託することを決めた。

次期政府専用機の整備委託先に決まったANAの777=14年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 機種については、ANAHDと日本航空(JAL/JL、9201)ともに777-300ERを提案。現行のボーイング747-400型機の乗客用座席数(約150席)と同等のものを実現できることや、米国東海岸へ直航できることなどから選ばれた。

 維持整備の委託先については、受注額のほかに整備や教育、訓練なども含めて評価したところ、ANAHD側に軍配が上がった。また、ANAHDは7月に777-300ERを6機追加発注しており、同型機の運航が長期間見込まれる。政府関係者は、「価格も評価対象だが、ANAHDのほうが総合的に良い提案だった」と話した。

 ANAHDの伊東信一郎社長は「大変名誉かつ光栄なことであると同時に、非常に身の引き締まる思い。責任を全うすべく、全社を挙げて取り組む」とのコメントを発表。JALは「非常に残念。2018年度に現政府専用機が任務運航をすべて終えるまでは、しっかりと支援を行っていく」とコメントした。

 現政府専用機では、整備をはじめ民間機の客室乗務員にあたる航空自衛隊の空中輸送員の教育などをJALが担当。次期政府専用機では、空中輸送員の教育はANAHD傘下の全日本空輸(ANA/NH)が担う。

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ANAホールディングス
全日本空輸

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