ボーイング, 官公庁, 機体, 解説・コラム — 2026年1月25日 23:25 JST

カタール寄贈の747-8、暫定エアフォースワンに 米空軍が今夏就役視野

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 米空軍は、トランプ大統領へカタール政府から寄贈されたボーイング747-8型機を暫定の大統領専用機「VC-25ブリッジ(暫定機)」として、早ければ今夏の就役を見込んでいる。大統領専用機は大統領搭乗時のコールサインから「エアフォース・ワン」とも呼ばれ、現行機のVC-25Aは導入から35年以上が経過して老朽化が進んでいることから、暫定機の投入で運用リスクの低減を図る。

第1次トランプ政権で提案されたVC-25Bのデザイン案。その後バイデン政権では廃案に(ボーイング提供)

 現地時間1月22日付の防衛メディアなど複数の報道によると、米空軍の報道官はVC-25ブリッジの引き渡し時期について、今夏になるとの見通しを示した。次期大統領専用機VC-25Bの開発をボーイングが進めているものの、引き渡しは当初計画から約4年遅れ、2028年半ばにずれ込む見通しで、暫定機の導入はこうした遅延への対応となる。

 背景には、現行機の信頼性低下もある。今月20日には、VC-25Aの初号機(28000)がトランプ氏を乗せてスイス・ダボス会議へ向かう途中、ワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地を離陸後に電気系統の不具合が発生し、大西洋上から同基地へ引き返すトラブルが起きた。トランプ氏はその後、予備機のC-32でダボス入りしている。

 VC-25ブリッジとなる747-8は、2025年5月ごろにカタール王室から「無償の贈り物」として提供された機体で、現在はテキサス州にあるL3ハリス・テクノロジーズの施設で、政府仕様の機密通信設備や防御システムの搭載など改修作業が進められている。

 米空軍の最新の予算資料によると、改修および運用維持費として約4億6500万ドル(約700億円)を見込むと現地メディアは報じている。同機は、当初はトランプ氏個人への贈与だったとする見方と、政府間の寄贈だったとする説明があるなかで、VC-25Bが就役するまでの数年間運用した後、「トランプ大統領図書館」に移管する案が盛り込まれていると報じられている。

2023年に発表された次期大統領専用機VC-25Bのイメージ(米空軍提供)

トランプ大統領を乗せ羽田空港を出発するVC-25A「エアフォース・ワン」=25年10月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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