エアライン, ボーイング, 官公庁, 機体 — 2014年3月10日 10:55 JST

米運輸安全委、マレーシア航空機消息不明で調査団派遣

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 米国家運輸安全委員会(NTSB)は現地時間3月8日夜、飛行中に消息を絶ったマレーシア航空(MAS)のクアラルンプール発北京行きMH370便を調査するため、ボーイングやFAA(米国連邦航空局)の技術担当者を含む調査団を現地に派遣した。

消息を絶ったマレーシア航空の777 登録番号9M-MRO=13年2月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 MH370便は乗客227人(幼児2人含む)のうち、乗客名簿にあったイタリア人とオーストリア人の計2人は本人が搭乗しておらず、過去にタイでパスポートの盗難に遭っていたことを関係当局が発表。偽名による搭乗が明らかになったことで、テロなどの事件と、機体トラブルや操縦ミスといった事故の両面で調査が進められている。

 乗員12人は全員マレーシア人で、機長(53)はMASに1981年入社、飛行時間は1万8365時間、副操縦士(27)は2007年入社、飛行時間は2763時間。

 同便の機材はボーイング777-200ER型機。MASは公式発表していないが、機体は登録番号9M-MROとみられる。エンジンは、英ロールス・ロイス製トレント800を採用している。

 BEA(フランス航空事故調査局)の資料によると、同機は2012年8月9日、中国の上海浦東国際空港でタキシング中、中国東方航空(CES)のエアバスA340-600型機(登録番号B-6050)と接触事故を起こし、9M-MROはウイングレットを、B-6050はエレベーター(昇降舵)を破損した。現時点では同事故との因果関係はわかっていない。

 また、9M-MROは日本への飛来歴のある機体で、2013年2月1日にMASがワンワールド・アライアンスに加盟した際、加盟後初の成田出発便となったクアラルンプール行きMH89便に使用された。

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