エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2025年10月28日 11:34 JST

ルフトハンザ日本支社長、観光需要「業界全体の苦戦」円安やフライト長時間化

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 ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)を中核とするルフトハンザグループのローレンス(ラリー)・ライアン日本・韓国支社長は10月27日、コロナ後の日本路線の現状について、法人需要は回復傾向にあるものの、観光需要は依然として業界全体が厳しいとの見方を示した。

観光需要が日本路線の課題とするルフトハンザ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 27日に都内で会見を開いたライアン支社長は、「日本の法人顧客の回復には、非常に満足している」と述べた上で、「我々が苦戦しているのは観光需要。これは業界全体の苦戦で、日欧間の市場全体の(旅客)需要は、2019年比で約68%の水準だ。失われた大半は観光需要で、明らかな理由として、(円安の)為替状況、(ロシア上空回避)による飛行時間の長時間化、ウクライナ情勢などがある」と、Aviation Wireの質問に回答した。

 日本での法人需要回復の要因について、ライアン支社長は「全日本空輸(ANA/NH)とのジョイントベンチャー(共同事業)のおかげもあり、非常に満足している。我々の法人顧客は非常にロイヤルティが高い」と説明した。一方で「本当に必要なのは、観光需要の回復だ」と述べた。

ルフトハンザのローレンス・ライアン日本・韓国支社長=25年10月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ルフトハンザは現地時間10月26日から、新仕様の客室「アレグリス(Allegris)」を導入したエアバスA350-900型機を、初の日本路線となるミュンヘン-羽田線に投入。羽田には27日に到着し、この日の折り返しが羽田初の初便となった。

 アレグリス仕様のA350は、座席数が4クラス267席。ファーストクラス4席(販売は3席)、ビジネスクラス38席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー201席で、ファーストクラスは個室「スイートプラス」、ビジネスクラスのうち4席は個室風の「スイート」となり、ビジネスは座席の位置ごとにベッドの長さなどの特徴を持たせ、スイートも含めて5種類から選べるようにした。

 ライアン支社長は「アレグリスの投入は、法人顧客とのパートナーシップをさらに強化するだろう」は自信を示した。

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