FAA(米国連邦航空局)は、ボーイングに対して737 MAXの生産レートを月産42機に増やすことを承認した。2024年1月にアラスカ航空(ASA/AS)が運航する737-9(737 MAX 9、登録記号N704AL)でドアプラグが脱落する事故が発生以降、月産38機を上限としてきた。
FAAが増産を認め月産42機となる737 MAX=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
2度の墜落事故や品質問題、ストライキなど、737 MAXはさまざまな問題が発生。ライバルであるエアバスA320neoファミリーに、大きく遅れをとっている。9月末の納入実績では、A320全体の累計納入機数が1988年3月の納入開始以来、初めて737を上回った。
737 MAXは、墜落事故を2018年10月と2019年3月に起こしており、いずれも新たに採用した失速防止システム「MCAS(操縦特性向上システム)」が原因だった。2020年11月から各国で運航を順次再開したものの、品質問題で納入が一時停止となる事態に陥り、その後現地時間2024年1月5日にはアラスカ航空のオンタリオ行きAS1282便がポートランド国際空港を離陸直後、ドアプラグが脱落。乗客171人と乗員6人の計177人に重症者はなかったが、地上の8人が軽傷を負った。
左後方のドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9の機内(NTSB提供)
左後方のドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9(NTSB提供)
アラスカ航空の737 MAX 9から脱落したドアプラグ(NTSB提供)
また、ボーイングのサプライヤーである米スピリット・エアロシステムズの元品質監査員で、737 MAXの製造上の欠陥を指摘した内部告発者が、アラスカ航空機の事故から3カ月後の2024年4月に感染症による不審死を遂げたり、同年9月に
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