エアバス, エアライン, 企業, 機体 — 2024年4月18日 19:20 JST

ヤマトとJALのクロネコ貨物機、3号機成田到着へ A321P2F、夏には羽田就航も

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 ヤマトホールディングス(9064)と日本航空(JAL/JL、9201)が運航するエアバスA321ceo P2F型貨物機の3号機(登録記号F-WTBZ、日本登録はJA83YA予定)が、4月19日早朝に成田へ到着する見通しだ。現在発注済みの3機の最終号機で、運航はJALグループのLCCで連結子会社のスプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)が担い、首都圏から北海道や九州、沖縄への長距離トラックによる宅急便輸送の一部を補完する。

成田空港を離陸するヤマトのA321ceo P2F貨物機初便(写真は初号機)=24年4月11日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 3号機は現地時間18日夜にシンガポールのセレター空港を出発する見通し。給油のため、台北の台湾桃園国際空港に立ち寄り後、成田への到着は翌19日午前7時ごろを予定している。3号機は現時点で最終号機となるが、ヤマトHDの長尾裕社長は、増機を検討する意向を示している(関連記事)。

 ヤマトのA321P2Fは11日に就航。就航当初は、成田-札幌線を1日2往復4便(IJ403/406、IJ405/408)、成田-北九州線を1日3便(成田発IJ425、北九州発IJ422と426)、成田発那覇行きを1日1便(IJ451)、那覇発北九州行きを1日1便(IJ456)運航し、夏ごろをめどに、羽田空港を深夜早朝に発着する札幌線と北九州線の運航を始める。

 A321P2Fは、中古のA321ceo(従来型A321)旅客機を貨物専用機に改修したもので、10トン車約5-6台分に相当する1機当たり28トンの貨物を搭載でき、東京を起点にすると台湾や香港まで飛行できるという。ヤマトHDは3機リース導入し、改修作業はエアバスとSTエンジニアリング(シンガポール)の合弁会社、独エルベ・フルクツォイヴェルケ(EFW)社がシンガポールで行った。

 ベースとなった機体は、カタール航空(QTR/QR)のA321ceo。当紙の調べでは、初号機(JA81YA)は元カタールのA7-AIA、2号機(JA82YA)はA7-AIC、3号機(JA83YA)はA7-AIDを改修する(関連記事)。

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