エアライン, ボーイング, 機体 — 2023年12月20日 17:26 JST

エア・ドゥ、737-700後継は新造機も 鈴木社長、CO2削減や定時性「効果高い」

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 エア・ドゥ(ADO/HD)の鈴木貴博社長は12月20日、ボーイング737-700型機(1クラス144席)の後継機について、新造機も視野に選定を進めていることを明らかにした。これまで同社の機材調達は中古機導入が大半を占めていたが、調達コストだけではなく、CO2(二酸化炭素)排出量削減や定時性向上などの観点でも導入機種を検討しているという。

後継機選定が進むエア・ドゥの737-700=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エア・ドゥの機材は、小型機の737-700が8機と中型機の767-300ER(1クラス288席)が4機の計12機。これまでは2027年度から737-700の更新を始める計画だったが、1年前倒しして2026年度から開始する見通し。鈴木社長は「機種もおおむねめどは付いたので、調達をどうするかだ。カーボンニュートラルへの貢献、定時性を確保するとなると、中古よりは新造機の方が効果が高いと考えているので、新しい機材を調達したい」と語った。

 エア・ドゥは20日で就航25周年を迎えた。日本政策投資銀行(DBJ)が筆頭株主であるエア・ドゥと、宮崎を拠点とするソラシドエア(SNJ/6J)の2社は、2022年10月3日に共同持株会社「リージョナルプラスウイングス」(RegionalPlus Wings)を設立。両社ともリージョナル社の傘下にあるが、経営の独立性は現在も維持しており、今後の機材調達も独自に行うという。

 現有機材は、エア・ドゥに出資するANAホールディングス(ANAHD、9202)からリースなどで導入してきた。737-700は、2012年10月28日に初号機(登録記号JA01AN。19年にANAHDへ返却後20年に退役済み)が就航した。現在エア・ドゥが運航している737-700の登録記号は、JA07ANからJA09AN、JA11AN、JA12AN、JA14ANからJA16ANの8機となる。ANAHDは全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持ち、ANAとエア・ドゥはコードシェアを実施しており、予約システムもANAのシステムを導入するなど関係が深い。

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