エアライン, 企業, 機体, 解説・コラム — 2013年10月7日 06:00 JST

ボンバルディアCシリーズは静粛性訴求 国際航空宇宙産業展、LCC経営者も登壇

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 10月2日から4日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された東京国際航空宇宙産業展2013(主催:東京都、東京ビッグサイト)。重工各社や商社、部品メーカー、加工処理メーカー、自治体など、331社・団体が出展したほか、パネルディスカッションなども開かれた。

兼松ブースに展示されたボンバルディアCシリーズの模型=10月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 商社では、兼松(8020)が米プラット・アンド・ホイットニー社製ギヤード・ターボファン・エンジンを搭載した機体としては、世界初飛行となったボンバルディアの小型旅客機Cシリーズの模型や資料を展示。Cシリーズは100席から149席クラスの機体で、9月に基本型となるCS100型機(110席から125席クラス)が初飛行に成功した。

 ギヤード・ターボファン・エンジン「PurePower」シリーズは、既存のエンジンと比べて燃費と排気、騒音を改善している。CS100では同シリーズのPW1500Gが採用されており、三菱航空機が開発中の「MRJ」はPW1200Gを搭載する。ブースでは、既存エンジンとPW1500Gのエンジン音を比較するビデオが放映されており、静粛性をアピールしていた。

航空機用シートのフィッティングなどを出展したアンクラジャパン=10月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 部品メーカーでは、アンクラジャパンが航空機用シートのフィッティング(固定金具)などを出展。同社によると、欧州のシートメーカーを中心に引き合いが増えており、カスタマイズにも応じているという。

 また、3日午後に開かれたパネルディスカッションでは、国内のLCC(低コスト航空会社)2社の経営者が講演した。

 ジェットスター・ジャパン(JJP)の鈴木みゆき社長は、欧米や豪州ではLCCのシェアが3、4割であることに触れ、「5、10年後には同等程度のマーケットシェアを獲得したい」と意気込みを語った。

 ピーチ・アビエーション(APJ)の井上慎一CEO(最高経営責任者)は、「LCCのビジネスモデルをベースとした、日本独自の新しい航空事業の立ち上げたい」と展望を述べた。

関連リンク
東京国際航空宇宙産業展2013
兼松
Cシリーズ(ボンバルディア)
Pratt & Whitney
アンクラジャパン
ジェットスター・ジャパン
ピーチ・アビエーション

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