エアライン — 2021年10月3日 22:38 JST

JAL、国際線エコノミー機内食リニューアル 食品ロス削減などテーマ

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 日本航空(JAL/JL、9201)は、国際線中長距離路線のプレミアムエコノミークラスとエコノミークラスの機内食を10月1日からリニューアルした。おいしさに加えて食品ロス削減や食文化の継承など、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)達成を念頭に「未来に残す機内食」をテーマとしたメニューを提供する。

10月からリニューアルしたJALの国際線中長距離路線のエコノミークラス機内食(同社提供)

 JALは2017年から若手料理人にスポットを当てたエコノミークラスの機内食「RED U-35」を展開。10月からフランス語の「à table(アターブル)」を用いた「RED à table(レッド・アターブル)」に刷新し、家庭で食卓を囲むイメージのメニューを用意する。食プロデューサーの狐野扶実子氏と若手料理人がメニューを監修していく。期間は2022年9月30日までの1年間となる。

 「未来に残す機内食」として、環境負荷の低減や食文化に取り組む「LOVE FOR THE PLANET」、伝統的な調理法や食材で社会との繋がりに取り組む「LOVE FOR THE SOCIETY」、栄養価の高い食材やシェフの新たな挑戦に取り組む「LOVE FOR OURSELVES」の3テーマを設定。10月1日から2022年1月31日まで提供する第1弾は、LOVE FOR THE PLANETのメニューをそろえる。

 和食メニューは「菊乃井 本店」の成田陽平シェフが監修。メインディッシュの「豆腐の油焼きとうまみ鶏肉味噌 五目御飯添え」は、肉味噌に畜産の中ではCO2(二酸化炭素)排出量が少ないと言われている鶏ひき肉や、「未来の食材50」に選ばれ栄養価の高いクルミを使用している。

 洋食は「レカマヤジフ」の髙木祐輔シェフが監修。メインディッシュの「牛肉の四川水煮スタイル」は、スパイスや香りを生かした中国・四川の伝統的な調理法や技術を用いて牛肉を調理した。

 サイドディッシュは狐野シェフ監修。これまでは使われなかったカボチャのわたや種まで丸ごと使用した「かぼちゃのムース」、農業や家庭から出た廃棄物を肥料などにして循環利用する農法で作られた「循環型ほうれん草」を用いた「キャロットヌードルと鶏、ほうれん草の胡麻風味」、未来の食材50に指定されているレンコンを使用した「れんこんとりんごのポテトサラダ」を用意する。

 提供路線は、羽田・成田発がシカゴ、ダラス、ボストン、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、サンディエゴ、バンクーバー、ロンドン、パリ、フランクフルト、ヘルシンキ、モスクワ、シドニー、メルボルン、シンガポール(JL35便除く)、クアラルンプール、デリー、ベンガル―ル、ジャカルタ、マニラ(1種類のみ提供)、バンコク(JL33便除く)、ハノイ、ホーチミンシティー行きで、関西発はロサンゼルス行き。

 4カ月ごとにメニューを変更し、第2弾は2月1日から、第3弾は6月1日からを予定している。

JALの国際線中長距離路線エコノミークラス機内食「豆腐の油焼きとうまみ鶏肉味噌 五目御飯添え」(同社提供)

JALの国際線中長距離路線エコノミークラス機内食「牛肉の四川水煮スタイル」(同社提供)

JALの国際線中長距離路線エコノミークラス機内食(左から)「かぼちゃのムース」「キャロットヌードルと鶏、ほうれん草の胡麻風味」「れんこんとりんごのポテトサラダ」(同社提供)

関連リンク
RED à table
日本航空
菊乃井 本店
レカマヤジフ

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