エアライン — 2021年7月30日 23:58 JST

ピーチ、東京農大と連携協定 オホーツクで学ぶ学生と共同開発

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は7月30日、東京農業大学と包括連携協定を締結した。ピーチが大学と連携協定を結ぶのは初めて。地域活性化や産業振興、人材育成などにつなげていく。

東京農大のオホーツクキャンパスで連携協定書を手にするピーチの森健明CEO(中央左)と東京農大の江口文陽学長(同右)、網走市の水谷洋一市長(右)ら=21年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 農大は世田谷区と神奈川県厚木市、北海道網走市にキャンパスを持つ。今回の協定では、網走のオホーツクキャンパスで学ぶ学生ならではの視点を農業・食・観光の分野で取り入れた共同開発や、地域の魅力発信などの取り組みを予定している。

 ピーチは今年2月10日に成田-女満別線、7月1日に関西-女満別線を開設。既存の関西と成田からの釧路発着便と合わせ世界遺産の知床など「ひがし北海道」と呼ばれる道東地域に4路線を展開している。

 ピーチの森健明CEO(最高経営責任者)は、「学生が考えているもので一緒に出来るものからやっていきたい。型にはまらず、思いつきでもいい」と、学生とピーチの社員双方が意見を出し合って進めていきたいという。農大の江口文陽学長によると、同大が締結している連携協定で、航空会社とのものは初めてだという。

東京農大のオホーツクキャンパスを訪れたピーチの森健明CEO(左)と江口文陽学長ら=21年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 両者をつないだ網走市の水谷洋一市長によると、オホーツクキャンパスの学生は9割以上が道外出身。関西空港近隣の大阪府堺市出身の3年生の男性は、ピーチが女満別に就航したことについて、「(ピーチ就航前は)帰省の航空券が非常に高かったが、ピーチなら安く4時間かからずに帰れる。(北海道の良さを)友人に話を聞かせたり、写真を見せても限界がある」と、安価に帰省したり友人を呼べるようになったことを喜んでいた。

 千葉県市川市出身の4年生の女性は、「就活で最終面接までは交通費が自己負担なので大変だったが、ピーチなら今までの運賃で往復できる」と、地方の学生が就職活動で直面する高額な交通費を抑えられる点を評価。化学の知識を化粧品開発に役立てたいと考えてオホーツクキャンパスに進学したといい、「客室乗務員と商品開発をしてみたい。マスクアロマを作ってみたい」と話していた。

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