ルフトハンザ、A350-900と787-9追加発注 787は未納入機買い付け

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 ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)を中核とするルフトハンザグループは現地時間5月3日、エアバスA350-900型機とボーイング787-9型機を5機ずつ計10機追加発注すると発表した。長距離国際線用機材で、787-9は早ければ2022年冬に、A350-900は2027年と2028年に受領し、経年機を置き換える。また、両社とは発注済みの機材の受領計画についても、見直すことで合意したという。

ルフトハンザが追加発注した787-9(同社提供)

 ルフトハンザによると、今回発注した5機の787-9は、他の航空会社が発注して製造済みながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で未納入となっている機体を購入する。2022年冬に受領する機体が、ルフトハンザ向け787-9の初号機になる。ルフトハンザは2019年に787-9を20機発注しており、今回の契約で確定発注は25機に増えた。

 ボーイングには次世代大型機777-9(777X)も20機発注済み。777Xは開発が遅れており、2023年後半から航空会社への引き渡しを始める見通し。

ルフトハンザが追加発注したA350-900(同社提供)

 A350-900は、今回の追加発注で確定発注は45機になった。ルフトハンザは2013年9月に最初の25機を確定発注し、2016年12月に初号機を受領。2017年2月に就航させた。2013年の契約には、30機分のオプション(仮発注)も含まれている。

 A350と777X、787-9の導入により、燃料消費量を従来より約30%削減し、グループの二酸化炭素排出量削減にもつなげる。また、短距離路線用機材の更新も進めており、A320neoファミリーを平均毎月1機ずつ受領し、2027年までに107機のA320neoファミリーが引き渡される見込み。

 新型コロナの影響で、エンジンが4基あるA380とA340-600を運航から離脱させており、このまま退役する見通し。747-400、A340-300、A330-300、ルフトハンザ・カーゴ(GEC/LH)が運航するマクドネル・ダグラス(現ボーイング)MD-11F型貨物機といった経年機も、退役が当初計画から前倒しになるとみられる。

 グループ全体では、オーストリア航空(AUA/OS)の777-200ERと767-300ERも平均機齢が約20年と、更新時期を迎えている。

関連リンク
Lufthansa Group
ルフトハンザ ドイツ航空
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ボーイング・ジャパン

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