エアライン, 空港 — 2019年8月9日 14:56 JST

新千歳空港、国際線施設利用料10月値上げ 利用者増加で

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 新千歳空港ターミナルビルディングは、国際線ターミナルで徴収している旅客取扱施設利用料(PSFC)を、冬ダイヤが始める10月27日から大人税込2610円に値上げする。現在の国際線ターミナルが2010年3月にオープンして以降、9年間で旅客数が4.5倍に増えるなど、拡張工事に必要な費用の一部負担を利用者に求める。

新千歳空港国際線ターミナルの増築部イメージイラスト(新千歳ターミナルビルの資料から)

 現在のPSFCは、大人が税込1030円、子供が520円。消費増税に伴い、10月1日からは大人1040円、子供530円に改定する。その後、10月27日から大人2610円、子供1300円に値上げする。徴収は現在と同じ航空券に含める「オンチケット方式」で、国土交通省が8月6日付で値上げを認可した。

 同社によると、2010年3月の国際線ターミナル供用開始時に就航していた航空会社は10社で1日当たり9往復だったが、現在は29社1日当たり36往復にまで増えた。2018年度の国際線旅客は、過去最高の385万人を記録した。

 これまでに同社では、利用者増加に伴いチェックインカウンターの増設や保安検査場のレーン拡大、バス乗り場の拡張などを進めてきた。しかし、抜本的な解消が不可欠だとして、国際線ターミナルを現在の2倍強に拡張再整備する工事に着手している。また搭乗に必要な手続きの効率化など、IATA(国際航空運送協会)や国が進める「Fast Travel(ファストトラベル)」も導入していく。

 PSFCは、国際線が就航する国内の主要空港で徴収している。現在の大人1人あたりの金額は、羽田が2570円、成田第1・第2ビルが2090円、第3が1020円、関空第1ターミナルが2730円、第2が1230円、中部が2570円、仙台が600円、福岡が970円、那覇が1000円となっている。

 新千歳では国内線も2018年10月28日からPSFCを導入しているが、今回は値上げせず大人270円、子供140円を維持。消費増税による改定も行わない。

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