エアライン, 空港, 解説・コラム — 2018年12月18日 10:42 JST

ピーチ、新千歳空港を拠点化 4月にソウル線新設、台北と仙台増便

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は12月17日、新千歳空港を拠点化したと発表した。運航するエアバスA320型機(1クラス180席)の夜間駐機に目途が立ったため。

新千歳空港を拠点化したピーチ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ピーチは本拠地の関西空港のほか、那覇空港を2014年7月に、仙台空港を2017年9月にそれぞれ拠点化。新千歳については、2018年度内の拠点化を視野に、準備を進めてきた。同社では現在、国内線と国際線が就航していることや、機材の夜間駐機が可能であることなどを拠点化の定義としている。このうち、関空と那覇は乗務員基地も設けているが、新千歳は夜間駐機のみとなる。

 ピーチはANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のLCCで、今年3月にANAHDが100%出資するバニラエア(VNL/JW)との統合を発表。2019年5月からピーチへの路線移管を開始し、バニラとしての運航は10月26日が最終日となる。ピーチは今後、ANAHDが保有するバニラの全株式取得を予定しており、バニラが運航するA320の一部については、3月から塗装や内装の改修を進め、7月からピーチの機材として運航を始める。

 こうした再編と連動し、札幌(新千歳)路線も強化。現在の札幌発着は4路線で、国内線が関西線と福岡線、仙台線の3路線、国際線は台北(桃園)線となっている。国際線2路線目となるソウル(仁川)線を、週7往復(1日1往復)で4月25日に開設予定。翌26日からは、台北線を現在の週3往復から同7往復に増便する。需要が旺盛な仙台線も、4月25日から現在の1日2往復を同3往復に増便する。

 また、現在はバニラが運航し、ピーチが運休している成田-札幌線は、8月31日までバニラが運航。9月1日からは、ピーチとして1日最大6往復で再開する。

 新千歳をはじめとする北海道7空港は、2020年から順次民営化を予定。もっとも早いのは新千歳で、2020年6月1日を予定している。ピーチでは拠点化を機に、新千歳を発着する路線拡大や、道内を結ぶ路線の可能性などを検討していく。

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