ボーイング, 官公庁, 機体 — 2013年1月24日 20:52 JST

米運輸安全委、8つのセルすべて熱損傷 787のAPUバッテリートラブル

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 米国家運輸安全委員会(NTSB)は現地時間1月23日、同7日にボストンのローガン国際空港に駐機していた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA829J)から出火したトラブルで、補助動力装置(APU)用の始動用バッテリーを構成するリチウムイオン電池の8つのセルは程度差はあるものの、すべて熱損傷を受けていたと発表した。

バッテリーを調査するNTSBのエンジニア(NTSBの資料から)

 リチウムイオン電池の電圧は3.7ボルトで、計29.6ボルト。8つのうち、6つはCTスキャンが行われ、電極を露出するために分解された。その後は顕微鏡検査や撮影が行われている。残り2つのセルについても、数日中に同様の調査が行うとしている。

 NTSBの調査チームは、ワシントンにあるNTSBの材料研究所での調査のほか、アリゾナ州やシアトル、日本でも活動を行った。

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写真を更新しました。(2013年1月25日 11:44 JST)