空の安全を支える上で、パイロットの継続的な操縦訓練の重要性が年々高まっている。エアラインでは、定期的な訓練と技量確認が当然となっているが、ヘリコプターを含む小型機の世界でも、機体性能やアビオニクスの高度化に合わせて、パイロットの継続的な訓練の必要性が改めて問われている。欧州などでは、ヘリコプターを含む小型機も、リカレント訓練が制度として定着している。


そうした中、イタリアに本社を置くレオナルドが日本で訴求するのが、AW139向けフルフライトシミュレーター(FFS)を活用したリカレント訓練の重要性だ。静岡空港にほど近いフジアビエーションシステムズ(FAS)の訓練センター「フジトレーニングアカデミー」では、AW139向けとしてはレオナルド認定で5台目、回転翼のレベルD FFSとしては本邦初となる設備が2022年4月から稼働している。
AW139は世界で1200機以上、日本でも74機が導入されているといい、救難・救助、哨戒、報道など多様な任務で使われている。レオナルドは、こうした機体を安全に運航するには、資格取得時の訓練だけでなく、その後の継続的な訓練が欠かせないとみている。
背景にあるのが、日本のヘリコプター業界が抱える訓練制度や運用慣行をめぐる課題だ。レオナルド側は、固定翼に比べて回転翼ではリカレント訓練の制度化や定着に課題があるとの問題意識を示す。日本では、ヘリコプターの型式限定ライセンスに有効期限がなく、一度取得すると失効しないため、長期間その機種に乗っていなかったパイロットが再び同機種に乗務するケースもあり得るという。一方、欧州ではリカレント訓練を受けなければライセンスが失効する仕組みで、大きく異なる。


訓練の必要性が高まる理由のひとつが、機体システムの高度化だ。AW139のアビオニクスには、小型旅客機と共通のシステムがある。こうした高度な機体を安全に運用するには、単に操縦資格を維持しているだけでは足りず、継続的に知識と技量を更新していく必要がある、というのがレオナルドの考えだ。
加えて、CRM(クルー・リソース・マネジメント)を含む「ノンテクニカルスキル」の訓練を重要視している。シミュレーター訓練というと、エンジン故障などの異常事態対応を想起しがちだが、悪天候下での判断や役割分担、乗員同士のコミュニケーションといった日常運航に潜むリスクへの対応力向上も、重要なテーマだという。
レオナルドヘリコプターズ訓練部のインストラクターパイロット兼安全推進担当の渡邉幹太氏は、自治体の消防ヘリを長年操縦してきた経歴を持つ。渡邉氏は「日常的なことでも深掘りしなければいけない課題が多くある」と、リカレント訓練の重要性を力説する。シミュレーター訓練は。非常時の対処方法だけではなく、日常の運航に潜むリスクを洗い出す場にもなると指摘する。


渡邉氏によると、実際にAW139のシミュレーター訓練を受けたパイロットが、自身が運航する他機種も含めたリカレント訓練の必要性に気づくケースもあるという。
レオナルドは、こうした環境整備が日本の安全水準を見直すきっかけになり得るとみている。機体を販売して終わりではなく、営業・運航・安全まで含めて支える。その姿勢を、同社はAW139の訓練事業を通じて示そうとしている。
*お問い合わせ:03-5860-9828
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