エアライン, 企業, 空港 — 2025年12月25日 12:20 JST

JALとJR東、生鮮品を海外へスピード輸送 新幹線・空輸で大幅短縮

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 日本航空(JAL/JL、9201)とJR東日本(東日本旅客鉄道、9020)の両社は12月24日、新幹線での地上輸送と航空機での空輸を組み合わせ、国内各地の生鮮品などを海外へスピード輸送する新サービスを始めると発表した。両社の長距離高速輸送を活用することで、時間を大幅に短縮できるようになる。2026年1月13日からスタートし、商品化第1弾として、福井の越前ガニなど水産品を台湾へ輸送する。

JALとJR東日本の新サービス「JAL de はこビュン」の輸送イメージ(両社の資料から)

JR東日本と新サービス「JAL de はこビュン」を始めるJAL=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 新サービスは「JAL de はこビュン」と命名。JR東日本グループの列車荷物輸送サービス「はこビュン」と、JALグループの国際線航空貨物輸送を組み合わせて提供する。スピード輸送のほか、ワンストップでの輸送・通関手続きにも対応する。

 出発駅は、新函館北斗・新青森・盛岡・秋田・仙台・新潟・長野・敦賀など、はこビュンサービスを展開する各駅で、羽田と成田を経由しJAL便でアジア各地へ空輸する。輸出先はシンガポールとクアラルンプール、香港、台北(桃園・松山)の各空港で、鮮魚や青果、花きなどの生鮮品や機械部品などを輸送する。

 同サービスでは時間短縮のほか、トラックドライバーの労働力不足の解消やCO2(二酸化炭素)の排出削減などにもつながる。また両社のネットワークを組み合わせることで、地産品のさらなる輸出拡大も目指す。

 サービス第1弾は1月13日に、福井から台北へ越前ガニと敦賀真鯛、若狭マハタを輸送する。敦賀駅を午前9時21分に出発する東京行き・かがやき508号と、羽田を午後6時10分に出発する台北(松山)行きJL99便を活用する。台北松山空港着後は、桃園国際空港へ陸送し通関手続きする。輸送時間は約12時間40分。一般的には30時間を超えるため、大幅な時間短縮につながるという。

 両社は今年10月に、同サービスのトライアルを実施。仙台からシンガポールへ、ナシ約300玉を輸送した。

新サービス「JAL de はこビュン」の活用例(JALとJR東日本の資料からAviation Wire作成)

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