エアライン — 2016年6月4日 06:05 JST

IATA、新事務総長にエールフランスKLMのジュニアック氏 17年はカンクン開催

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 アイルランドの首都ダブリンで開かれたIATA(国際航空運送協会)の第72回AGM(年次総会)が、現地時間6月3日に閉会した。トニー・タイラー事務総長兼CEO(最高経営責任者)の後任として、IATAの理事会が推薦するエールフランス-KLMグループのアレクサンドル・ド・ジュニアック会長兼CEOの就任が承認された。次回2017年の第73回AGMは、メキシコのカンクンで開催する。

IATAの第7代事務総長に就任するエールフランス-KLMグループのジュニアック会長兼CEO=16年6月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 7代目の事務総長に9月1日付で就任するジュニアック氏は、仏政府やタレスで要職を務めた後、2011年からエールフランス航空(AFR/AF)の会長兼CEOに就任し、2013年に現職に就いた。

 ジュニアック氏は「我々のもっとも重要なパートナーシップのひとつは政府との関係で、私は政府がどのように動くかを理解している。同時に、実業家である点を約束する」と述べ、決済システムの信頼性向上などIATAの課題に取り組んでいく姿勢を示した。

 退任するタイラー氏は、2011年に就任。タイラー氏は「気候変動やテロリズム、野生生物の違法取引終結に対する決議は、グローバル化した世界において、我々が良き企業市民であることを実証した」と、5年間を総括した。

“FORCE FOR GOOD(世のため人のためになる力)”のオブジェを手にするIATAのタイラー事務総長=16年6月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 「私たちは雇用を創出する。私たちは経済発展に役立つ。私たちは距離を縮める。私たちは人々の生活を改善する。そして私たちが何をすべきかの核心となるのは、富と人間の精神という観点で、航空は世界をより豊かな場所にするということだ。世のため、人のためになる力として」とタイラー氏は語り、事務総長として最後のAGMを閉会した。

 次回カンクンで6月4日から6日まで開かれる第73回AGMは、アエロメヒコ航空(AMX/AM)が主催する。AGMのメキシコ開催は、1994年のメキシコシティ以来2回目。

 また、IATA理事会の議長は、アエロメヒコ航空(AMX/AM)のアンドレス・コネサCEOが1年の任期を終え、ブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)とイベリア航空(IBE/IB)、ブエリング航空(VLG/VY)、エアリンガス(EIN/EN)を傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)のウィリー・ウォルシュCEOが選出された。

関連リンク
IATA
Air France KLM
アエロメヒコ航空
エアリンガス

IATA、年次総会が開幕 16年純利益予測を上方修正、テロ非難決議採択(16年6月2日)
IATAの16年3月旅客実績、全世界の利用率79.6% 国内線米国85.4%、日本72.3%(16年5月9日)