エアライン, 空港 — 2016年4月20日 11:47 JST

スクート、札幌線は訪日需要7割 CEO「アウトバンド開拓目指す」

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 シンガポール航空(SIA/SQ)系LCC、スクート(SCO/TZ)のキャンベル・ウィルソンCEO(最高経営責任者)は4月19日、10月に開設するシンガポール-札幌線(台北経由)について、訪日需要が7割程度になるとの見方を示した。

札幌線の就航記念運賃を都内で発表するスクートのウィルソンCEO(左)と坪川成樹日本・韓国支社長=16年4月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 スクートは、10月1日からシンガポール-札幌線を台北(桃園)経由で開設。同社が札幌に乗り入れるのは初めてで、日本乗り入れは3都市目となる。

 機材はボーイング787-8型機(335席:スクートビズ〈プレミアムエコノミー〉21席、エコノミー314席)。週3往復で就航し、火曜と木曜、土曜に運航する。

 ウィルソンCEOは「札幌線はインバウンド(訪日)需要が70から75%になるだろう」と述べるとともに、「北海道の人たちにも、シンガポールの魅力を紹介したい」と語り、アウトバウンド需要の開拓に意欲を示した。

 スクートは2012年6月に運航開始。成田へは同年10月に就航した。現在はシンガポール-成田線を台北経由で1日1往復のデイリーで、2015年7月からはシンガポール-関西線をバンコク(ドンムアン)経由と高雄経由で、それぞれ週3往復ずつ運航している。

 札幌からの台北便は、エバー航空(EVA/BR)が1日2往復、トランスアジア航空(復興航空、TNA/GE)が週3往復運航している。チャイナエアライン(中華航空、CAL/CI)は1日1往復のほか、4月21日から10月29日までは増便し、1日2往復を運航する。シンガポール便はシンガポール航空(SIA/SQ)が2011年から、冬季に季節運航している。

 冬の北海道は、自然やウィンタースポーツ、グルメ、温泉など、外国人観光客からも人気が高く、旅行需要は年々増えている。北海道経済部観光局の調べによると、2014年度の外国人の来道者数は前年比33.7%増の154万1300人で、うちアジア人は36.1%増の135万2500人だった。

 ウィルソンCEOは、成田や関西線と比べて札幌線は季節要因があるとして、アウトバウンド需要開拓で平準化を図る。

 スクートは札幌線就航を記念し、セールを実施。台北線は片道5900円から、シンガポール線は片道9900円から。

運航スケジュール
火曜・土曜運航
TZ216 シンガポール(06:15)→台北(10:35/11:55)→札幌(16:55)
TZ215 札幌(19:30)→台北(23:05/翌日00:05)→シンガポール(04:50)

木曜運航
TZ216 シンガポール(06:15)→台北(10:45/11:55)→札幌(17:00)
TZ215 札幌(19:30)→台北(23:10/翌日00:10)→シンガポール(04:50)

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