エアライン, ボーイング, 機体 — 2014年7月10日 07:00 JST

エミレーツ航空、777Xを150機確定発注

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 ボーイングは現地時間7月9日、エミレーツ航空(UAE/EK)が150機の777Xを確定発注したと発表した。昨年11月にドバイ航空ショーで発表された発注コミットメントによるもので、カタログ価格で総額560億ドル(約5兆6875億円)。

エミレーツ航空の777Xのイメージイラスト(ボーイング提供)

 150機の内訳は777-9Xを115機、777-8Xを35機。同契約には、50機の追加発注権も含まれ、これを行使すると総額750億ドルにのぼる。

 777XはGEアビエーション社製GE9Xエンジンや複合材を使用した高効率新型主翼など、数多くの最新技術を採用。新型主翼は現行の777の主翼よりも長く、折りたたみ式ウィングチップと合わせ、運航中に効率性を高めて燃料消費量を大幅に抑制し、地上では搭乗ゲートへの適応柔軟性を有するのが特長だという。これらの新技術により、従来より燃料消費量が12%改善するとしている。

 生産開始は2017年、初号機の引き渡しは2020年を予定。3クラスの標準座席数は777-8Xが350席、777-9Xが400席、航続距離は777-8Xが9300海里(1万7220キロメートル)以上、777-9Xが8200海里(1万5185キロメートル)以上を計画している。

 製造には日本企業5社も参画。三菱重工業(7011)と川崎重工業(7012)、富士重工業(7270)、新明和工業(7224)、日本飛行機が参画し、現行の777と同じ主要構造部位の約21%を日本企業が分担する。

 日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が今年3月、777-9Xを777-300ERの後継機として20機発注している。

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