エアライン, ボーイング, 機体, 解説・コラム — 2016年8月30日 23:30 JST

405席の大型国内線機材 写真特集・日本初の777、ANA初号機JA8197(1 機内編)

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 台風9号が去った8月22日夜、日本初のボーイング777が羽田空港から売却先の米国へ飛び立った。全日本空輸(ANA/NH)の777-200初号機(登録番号JA8197)で、ANAの777としては2機目の退役機となった。

日本初の777であるANAの初号機JA8197のプレミアムクラス=16年8月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JA8197の製造は1995年8月13日で、同年10月4日にANAへ引き渡された。初便は受領から約2カ月後の同年12月23日の羽田発伊丹行きNH15便。伊丹線のほか、羽田発着の札幌線、福岡線、那覇線といった幹線を中心に、高需要路線に投入されてきた。

 商業運航最終日となった8月15日は、羽田着が札幌発NH70便、羽田発は伊丹行きNH41便がラストフライトとなった。

 15日の商業運航終了後は、伊丹空港に隣接するANA系整備会社MROジャパンで売却整備を実施。21日に伊丹午後1時24分発のNH9006便として羽田へフェリー(空輸)された。

 米国へのフェリーフライトNH9434便は、羽田を定刻より5分早い22日午後8時55分に出発。C滑走路(RWY16L)から午後9時22分に離陸し、日本を後にした。

 ANAの777が退役するのは、5月5日に商業運航を終えて同月24日に離日した777-200の3号機(JA8199)に続き2機目。JA8197はJA8199と同じく国内線仕様機で、座席数はともに2クラス405席(プレミアムクラス21席、普通席384席)で、小糸工業(現KIホールディングス)製のシートを搭載していた。

JA8197のシート配置図(ANAのウェブサイトから)

 機体の全長は63.7メートル、全幅60.9メートル、全高18.5メートルで、エンジンは米プラット&ホイットニー製PW4000シリーズのうち、推力が7万4000ポンド(約3万3790キロ)のPW4074を2基搭載。主な仕様は最大離陸重量202.9トン、最大運用高度1万3100メートル、航続距離3800キロ、巡航速度時速890キロ、搭載燃料量117キロリットルとなっていた。

 今回の初号機退役に伴い、16機あった777-200は14機になった。ANAが運航している777は、このほかに777-200の航続距離延長型777-200ERが12機、長胴型777-300が7機、777-300の航続距離延長型777-300ERが22機の計55機。また、納入待ちの777-300ERが6機あり、次世代機777-9Xは20機発注している。

 ANAの国内線用777-200は今後、787-9(395席:プレミアムクラス18席、普通席377席)などへの置き換えが進み、777-9Xは長距離国際線用機材である777-300ERの後継となる。同社では今後、離着陸回数が多い機体を中心に、経年化した777の退役を進めていく。

 本写真特集では、初号機の機内や外観、商業運航最終日からフェリーフライトまでを写真で追った。機内編では、コックピットやプレミアムクラス、普通席などの様子を、便間整備中に収めた。

*写真は48枚(プレミアムクラス→普通席→ギャレー→コックピット)。
*夏の繁忙期の稼働や商業運航最終日、フェリーフライトの写真特集はこちら

羽田に到着する松山発NH592便のJA8197=16年8月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の58番スポットに到着する松山発NH592便=16年8月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の58番スポットに到着した松山発NH592便=16年8月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire


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