エアライン, 機体 — 2016年6月29日 18:25 JST

ANA、Q400を3機追加発注 MRJ遅延で

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 全日本空輸(ANA/NH)などを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は6月29日、ボンバルディアDHC-8-Q400型機(74席)を3機追加発注したと発表した。2017年度に全機受領予定で、カタログ価格で総額115億円相当となる。

ANAHDが3機追加発注するQ400=14年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAHDはQ400を日本航空機製造YS-11型機の後継となるターボプロップ(プロペラ)機として、2003年から導入。現在21機保有しており、グループで地方路線を担う傘下のANAウイングス(AKX/EH)が運航している。今回発注した3機は、機材の需給適合や更新に充てる。

 Q400で運航する路線の一部は、三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」に今後置き換える。ANAHDは、MRJを2008年3月27日にローンチカスタマーとして25機(確定15機、オプション10機)発注済み。しかし引き渡しが遅れており、量産初号機を受領できるのは、2018年中ごろになる見通しだ。

 ANAHDは退役が進むボーイング737-500型機(126席)を中心に、MRJへ置き換える。今回Q400を追加発注した背景には、MRJの納入遅れに伴う機材計画の見直しがある。

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【お詫びと訂正】
記事初出時、カタログ価格の単位がドルになっていました。正しくは円です。本文は訂正済みです。(16年6月30日 09:17 JST)