企業, 空港 — 2015年1月23日 06:55 JST

関西空港、訪日客用のQRコード スマホで多言語対応

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 新関西国際空港会社は1月20日、関西空港内の施設案内を2次元コード(QRコード)で多言語表記するサービスを開始したと発表した。空港内の約100カ所に設置し、訪日客の利便性向上を図る。

QRTコード読み込み時の画面遷移(PIJIN提供)

掲出されたコードを端末で読み込んで使用(PIJIN提供)

 空港施設や観光案内、商品・サービスの説明、コインロッカーなどの使い方などに導入。PIJIN(ピジン、東京・中央区)が提供する翻訳サービス「QR Translator(QRトランスレーター)」で実施する。同サービスで作成したQRコードと言語を識別するアイコンが一体になった「QRTコード」を、利用者のスマートフォンやタブレットで読み込んで使用。端末にはPIJINのデータサーバーから、翻訳テキストや画像などが送られる仕組み。

 対応言語は日本語や英語のほか、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、タイ語、ベトナム語、アラビア語、インドネシア語、マレー語。設置箇所も含め、順次拡大していく。

 同サービスの導入で、スペースの都合で多言語での表記が難しかった場所にも掲示できるようになる。オンラインで発行したQTRコードを案内表示などに設置して使用する。テキストや画像の編集は、ウェブ上の管理画面から実行でき、発行したQTRコードはそのまま使用することができる。

 同サービスを導入するのは、公共交通施設としては関空が初めて。PIJINでは関空での導入事例をモデル化。今後、海外の空港での導入を働きかける。

 関空ではこれまで、案内表示やパンフレットなどを日英中韓で表記していた。東南アジア諸国からの訪日客が増加したことから、導入を決定した。

 2014年1-12月(暦年)の運営概況の速報値によると、関空を利用する訪日客は前年比36%増の630万4502人。1994年の開港以来、暦年として過去最高を記録した。2014年の訪日旅客数は1300万人を突破するなど、今後も増加が見込まれる。

関連リンク
関西国際空港
QR Translator

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