エアライン, ボーイング, 機体, 解説・コラム — 2014年6月10日 17:55 JST

政府専用機の整備委託先報道、ANA「大変遺憾」

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 テレビ朝日が6月10日、政府が政府専用機の整備委託先を現在の日本航空(JAL/JL、9201)から全日本空輸(ANA/NH)へ変える方向で検討が進んでいると報じたことについて、ANAは「入札に向けて準備を進めているが、現時点で決定していることは何もない。報道は大変遺憾である」とコメントした。

次期政府専用機に選定される可能性が高い777-300ER=14年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 政府専用機は現在、747-400を2機運用しているが2018年度に退役し、2019年度に2機導入する新機種に置き換える予定。ボーイングが777-300ER型機、エアバスがA350-900型機を提案しているが、政府は日米関係への配慮や日本の分担比率の高さから、ボーイング機を軸に選定を進めていると言われており、777-300ERが選ばれる可能性が高い。

 JALとANAが運航する777について後継機を見ると、JALは現在保有する46機の777を2019年度から6年程度かけてA350に置き換える。昨年10月にA350-900を18機、A350-1000を13機の計31機を確定発注しており、このほかにオプション(仮発注)で25機を購入する契約を締結している。

 一方、ANAは今年3月、ボーイングが777-300ERの後継機として開発中の777-9Xを2021年度から2027年度にかけて20機導入すると共に、777-300ERを2018年度から2019年度に6機追加導入すると発表。大型機を777からA350に切り替えるJALとは対照的に、ANAは777を継続使用する方針だ。

 現在の政府専用機の整備委託先であるJALは、「これまで運用してきたノウハウがあるので、応札したい」とコメントしている。

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ANAホールディングス
全日本空輸

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