企業, 機体 — 2014年5月13日 08:19 JST

SABIC、航空機用シート開発 透明と軽量2種類

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 サウジ基礎産業公社(Saudi Basic Industries Corporation、以下、SABIC)は、ドイツのハンブルクメッセで開催された「エアクラフト・インテリアズ・エキスポ2014」で、航空機内装用シートを発表した。SABICの日本法人、SABICジャパンが5月9日、明らかにした。

LEXAN LIGHT F6L300から成形されたゾディアック・エンジニアリング・プラスチックス社製マガジンホルダーとシートトリム(左・中央)とヘイガンズ・プラスチックス社製の客室内側壁(SABICの資料から)

 発表したのはLEXAN XHR2000(以下、XHR2000)とLEXAN LIGHT F6L300(以下、F6L300)の2種類のシート。XHR2000は無色透明、F6L300は軽量が特徴。

 XHR2000は全光線透過率は80%で、米オハイオ州立大学(OSU)準拠のシート素材として業界最高値。OSU 65/65準拠の放熱性能と、火炎、煙、毒性に関する標準的な業界の規格を満たしている。デザイン面だけではなく、耐薬品性、耐傷性にも効果がある。保安用パーティションや機内軽食カウンターなどへの利用が見込まれる。

 F6L300は業界最軽量を実現した熱可塑性(=加熱すると軟化し、冷却すると固くなる性質。常温では変化しない)プラスチックシート製品。従来のポリ塩化ビニール・アクリル混合物ベースのシートと比較して、4割近くの重量を抑制。座席数190席の航空機の場合、総重量を120キログラム以上を軽減できる。座席部品だけでなくコックピットのダッシュボード筐体、パーティション、貨物室、乗客サービスユニットなどへの利用が見込まれる。

 SABICはサウジアラビアのリヤドに本拠地を置く、1976年設立の石油化学企業。サウジアラビアのほかアメリカ大陸、ヨーロッパ、アジア太平洋地区など、40カ国以上で事業を展開している。

関連リンク
SABIC
SABIC Innovative Plastics

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