全日本空輸(ANA/NH)は4月22日、利用客が航空券購入時に支払う燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)について、国内線への導入を検討していると明らかにした。早ければ2027年度にも導入する見通し。原油価格は中東情勢の混乱などにより高騰していることから、国内線の収益構造の見直しを図る。

国内線への燃油サーチャージ導入を検討するANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ANAによると、現段階では導入は決定しておらず、2027年度の導入可否を社内で検討しているという。これまでも情勢を見ながら検討を進めてきたが、年度を見すえた検討に一段階進んだ形だ。一方で「方針も固まっていない」(ANA)ことから、監督する国土交通省との調整の上、導入への検討を慎重に進めていく。
同社の燃油サーチャージは現在、国際線のみに導入する。4月20日には5月1日以降の発券分から見直しを発表し、6月30日までの発券分を、欧州や北米(ハワイ除く)、中東、オセアニアなどが往復11万2000円と前回比約1.8倍、ハワイは7万3600円も約1.8倍に引き上げる。また改定方法も変更し、燃油市況価格の参照期間を、従来の「適用月の4カ月前と3カ月前の2カ月平均」から、「3カ月前と2カ月前の2カ月平均」へ変更。急激な価格変動に対応しやすくする(関連記事)。
国内線の燃油サーチャージは、フジドリームエアラインズ(FDA/JH)のみが導入済み。このほか日本航空(JAL/JL、9201)やスターフライヤー(SFJ/7G、9206)なども検討を始めており、JALは2027年4月からの導入を視野に入れている(関連記事)。スターフライヤーの町田修社長は「導入を十分検討していきたい」との認識を示し、「値上げをするだけでなく、下がったらちゃんとお返しするという意味で、意味のある制度」と、検討すべき課題だと当紙に答えている(関連記事)。
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