空港, 解説・コラム — 2025年6月27日 11:55 JST

中部空港、籠橋新社長が就任「働くすべての人を大切に」

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 中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社(CJIAC)は6月26日、同日付で新社長に就任した籠橋寛典(かごはし・ひろのり)氏(60)の就任会見を開いた。籠橋社長は同社の大株主であるトヨタ自動車(7203)出身で、米国での合弁事業などを経て社長に就任し、「より人を大切にする空港運営」「地域とともに回す成長の好循環」を重視していく姿勢を示した。

中部国際空港会社の籠橋新社長=25年6月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 籠橋社長は「空港で働くすべての人を大切にする」と述べ、安全や作業環境、労働条件など、現場を周り従業員と対話し、「小さなことでも一つひとつ改善していく」と空港運営の方針に言及した。また、地元の中部地域にインバウンド(訪日客)を送客し、物作りの発展にもつなげたいという。

 一方、羽田や成田、関西など他空港と比べ、コロナ後の需要回復が遅れている点は「できることはなりふり構わずやっていく」と述べ、インバウンドを中心に旅客需要の獲得を目指す。

 また、中部空港の国際線はアジア路線に集中しがちで、欧米路線の誘致に成功しても、コロナのような世界的危機が訪れると撤退につながるケースが多い。籠橋社長は、「羽田に行って乗り継ぐ影響が大きいのであれば、地域にご協力をお願いし、維持できる努力をしっかりやっていかなければならない」として、過去の事例を検証し、方面ごとのバランスを取っていきたいという。

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中部国際空港 セントレア

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