福岡空港を運営する福岡国際空港会社(FIAC)は、屋外で働く空港従業員の熱中症対策を強化する。国内線のグランドハンドリング(グラハン、地上支援)従事者向けの休憩室を6月18日に新設するほか、出発手荷物などを仕分ける国際線の「ソーティングエリア」にスポットクーラーを25日から導入する。ゲリラ雷雨などの異常気象や熱中症のリスクに備え、職場環境の改善を加速させる。

福岡空港に新設する国内線グラハン向けランプサイド休憩室(FIACの資料から)
国内線グラハン向けの「ランプサイド休憩室」は、11番スポット(駐機場)そばに新設。エアコンを完備し、航空機到着までの待機時間に暑さ・寒さをしのげ、避雷場所としても活用できる。入り口付近にはジャンパーやヘルメットを収納できるスペースを設け、自動販売機を設置する。また、イスなどには撥水性のある素材を使用する。広さは約30平方メートル。
ランプサイド休憩室は今年1月に国内線16番スポット付近に、4月には国際線ソーティングエリア付近にも設置済み。

スポットクーラーを導入する福岡空港の国際線ソーティングエリア(FIACの資料から)
スポットクーラーは、国際線旅客ターミナルビル1階の共用ソーティングエリア3カ所に計20台導入し、効力を高める扇風機も同数設置する。23日から25日にかけて順次設置し、稼働させる。
FIACは福岡空港全体のCS(顧客満足度)・ES(従業員満足度)向上を目的とした「TEAM FUK(チーム福岡空港)」を結成。約200の事業者・団体で構成し、2020年8月から活動している。従業員向け休憩室を拡充しているほか、空港で働く全スタッフと家族を対象とした大運動会や、異なる企業・団体でチームを組むボウリング大会の開催などにより、事業間での交流を進めている。
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