エアライン, 機体 — 2025年6月13日 23:18 JST

ANAも機内WiFiで動画視聴可能に 国内・国際線でストリーミング対応

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 全日本空輸(ANA/NH)は6月13日、機内Wi-Fiサービスを拡充し、国内線と国際線の全クラスで動画ストリーミングの無料視聴を可能にすると発表した。YouTubeなどの動画配信サービスに対応する。対応する運航機材を順次拡大し、2030年末までに国際線機材の8割以上で「全クラス無料・高速インターネット環境」を実現するという。

機内Wi-Fiサービスを拡充し動画ストリーミングに対応するANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 国内線は13日からサービスを拡充し、これまでのウェブサイト閲覧やメール送受信などに加えて、動画ストリーミングサービスが利用可能になった。対象機材はデ・ハビランド・カナダDash 8-400(旧ボンバルディアQ400、DHC-8-400)を除く国内線機材と、国内線に投入しているエアバスA320neo型機の国際線機材なる。一方、このA320neoは国際線運航時に機内Wi-Fiサービスを利用できないという。

 国際線では、一時サービスを休止していたボーイング767-300ER型機(2クラス202席)をViasat製の新システムに改修し、8月から順次サービスを再開。当面は1機(登録記号JA625A)で始め、今年度内に3機、2026年度内に全6機の改修を終える予定している。改修後は、全クラスで無料の動画ストリーミング対応Wi-Fiを提供する。

 今後導入する国際線の新造機と、767-300ER以外の既存機も、最新システムに順次改修し、2030年末までに8割以上の国際線機材で、全クラス無料・高速インターネット環境を実現する。

 国内線・国際線とも、ストリーミング対象には、YouTubeなど無料でも視聴可能なサービスに加え、Amazon PrimeやNetflix、Huluをはじめとする有料のものも含まれる。これらの有料サービスを使用する際は、利用者自身が契約したアカウントで視聴することを前提にしている。また、個人シートモニターがない国内線機材では、今回の機内Wi-Fiサービス拡充に伴い、オーディオサービスを6月末で終了する。

 ANAは、2024年8月にビジネスクラスでWi-Fi無料化を開始し、同年10月にはプレミアムエコノミーとエコノミークラスでテキスト通信を無料化するなど、段階的にサービスを拡充してきた。今後もサービスを充実させていくという。

 航空会社の機内Wi-FIサービスは、回線強化による通信速度の向上が重点課題になっている。日本航空(JAL/JL、9201)は、2024年10月1日からWi-Fi対応機器による機内インターネット接続サービスを拡充。国際線は全クラスを対象に無料提供し、国内線は動画のストリーミング再生にも対応した。

関連リンク
ANA Wi-Fiサービスのご案内(ANA)
全日本空輸

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