全日本空輸(ANA/NH)を中核とするANAグループは6月10日、機内誌「翼の王国」を原料としたアップサイクル素材「あっぷるん」を、BECS(奈良市)と共同開発したと発表した。プラスチックのように成形できる紙素材で、飛行機のミニフィギュアを製作し、子供向けイベントで使う。

ANAグループが機内誌「翼の王国」を原料にBECSと共同開発した新素材「あっぷるん」(同社提供)
「あっぷるん」は、客室乗務員の「世の中の“もったいない”を減らしたい」という思いから、社員提案型のビジネスコンテストを経て生まれた新素材。粉砕した使用済みの「翼の王国」から得た植物繊維を、BECSの独自技術で再生したもの。石油由来樹脂を使わずに、プラスチック成形機で加工でき、手触りもプラスチックに近いという。使用後は古紙と一緒に回収できる。
14日からは、あっぷるんで製作した飛行機のミニフィギュアを使い、体験型ワークショップを東京や神奈川、千葉、岐阜、滋賀、広島の商業施設で順次開催。子度向けの立体塗り絵イベントを開くという。

あっぷるんで製作した飛行機のミニフィギュア(左)とあっぷるんのペレット(同社提供)
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