全日本空輸(ANA/NH)グループは、手話対応が可能な客室乗務員(CA)や空港の地上係員が着用する「手話バッジ」のデザインを刷新した。約20年ぶりのリニューアルで、誰にでも分かりやすいようなデザインに仕上げた。5月12日から順次着用を始め、11月に都内で開催される、耳が聞こえない「ろう者」の国際スポーツ大会「デフリンピック」に備える。

デザインを刷新したANAの手話バッジ(左)とリニューアル前の旧デザイン手話バッジ(同社サイトから)

デザインを刷新した手話バッジを着用するANAの客室乗務員(同社サイトから)
新デザインは「手と手の交流」を表現し、左右の親指が交差した部分をハートに見立てデザインした。従来のデザインは「手話」を意味する日本語をデザイン化したもので、新たな手話バッジには海外の人などにも一目で分かりやすいユニバーサルなデザインを採用した。また視認性を高め、手話対応が必要な人が話しかけやすいようにしたほか、手話者だけでなく、手話に触れる機会がない人にも手話を身近に感じてもらえるよう工夫したという。
手話バッジは、手話技能検定4級か全国手話検定4級以上のCA・地上係員が着用。手話対応が可能であることを示す。
国内では、2024年4月に施行された改正障害者差別解消法により、ユニバーサルサービスへの関心がこれまで以上に高まっている。デフリンピックは、国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が4年ごとに開催するデフアスリートを対象とした国際スポーツ大会で、日本では初開催となる。
25回目を迎える今回は、11月15日から26日まで都内や近郊を会場とし、陸上や柔道、水泳など21競技が開催される。

デザインを刷新した手話バッジを着用するANAの客室乗務員(同社サイトから)
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