日本航空(JAL/JL、9201)は5月4日、デリー線就航60周年を記念したイベントを羽田空港で開いた。デリー行きJL39便が出発する第3ターミナルの114番搭乗口では、就航当時の3代目制服を着用した客室乗務員らが乗客に記念品のモバイルアクセサリーケースをプレゼントした。

羽田空港でデリー就航60周年の記念品モバイルアクセサリーケース(右)と機内で1週間提供されるチョコレートを手にする3代目制服を着用したJALの客室乗務員=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JALは羽田-欧州線南回りの寄港地として、デリーへの定期便を1965年5月4日に週1便で開設。羽田から香港、バンコク、ニューデリー、カラチ、カイロ、ローマ、パリを経てロンドンへ向かうルートで、ダグラスDC-8-53型機で運航した。
直行便を開設したのは1996年10月3日で、成田と関西からデリーへ週1往復ずつ計週2往復でスタート。現在の羽田-デリー線は、ボーイング787-9型機(3クラス239席:ビジネス28席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー190席)で週7往復(1日1往復)運航している。

羽田第3ターミナル114番搭乗口で開かれたJALのデリー就航60周年式典で挨拶するレゲット常務=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田でデリー行きJL39便の出発前に開かれた記念式典で、路線事業本部長を務めるロス・レゲット常務は「1992年にデリー線は構造改革の一環で休止したが、4年後の1996年にインド新経済施策の定着や日本人旅客需要が順調な伸びを示し、直行便で東京-デリー間の運航を再開できた。日本の航空会社として、初めて両国の首都を直行便で結んだ」とあいさつした。また、記念式典では南インドの古典舞踊「バラタナティヤム」が披露された。

3代目制服を着用したJALの客室乗務員=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
客室乗務員が就航当時着用していた制服は3代目で、日本初のジェット旅客機となったDC-8の就航を機に、1960年8月に制定。ロイヤルブルーの上着に大きな金の4つボタンが特徴で、当初の帽子は山型で上から見るとハート型になっていたが、1962年から筒型に変更され、1967年3月まで着用された。
4日のデリー行きJL39便(787-9、登録記号JA877J)は、乗客108人(幼児1人含む)を乗せ、羽田を定刻の午前10時55分に出発。A滑走路(RWY16R)から午前11時13分に出発し、デリーには現地時間同日午後4時13分に到着を予定している。定刻ベースの飛行時間は9時間20分となる。
JAL初のインドの就航地はコルカタ(旧カルカッタ)で、1962年10月4日から羽田-欧州線南回りの寄港地として就航し、1972年7月に休止。1973年7月1日から1980年5月31日まではムンバイ(旧ボンベイ)へ就航していた。その後、成田-ベンガルール(旧バンガロール)線を2020年4月11日に開設した。当初は夏ダイヤ期初の3月29日に就航予定だったが新型コロナの影響により延期となり、11日の初便は乗客を乗せないフェリーフライト(回航便)として運航した臨時便で、翌12日の現地発を日本への帰国者を乗せる便として運航し、2022年3月29日からは定期便となった。
*写真は15枚(運航スケジュールは写真下に掲載)。

羽田空港でデリー行きJL39便を見送るJALのレゲット常務ら=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第3ターミナル114番搭乗口に展示されたデリー就航当時使用していたDC-8のモデルプレーン=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第3ターミナル114番搭乗口に展示されたデリー就航当時の史料=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第3ターミナル114番搭乗口に展示されたデリー直行便就航当時の史料=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第3ターミナル114番搭乗口に展示されたデリー就航当時1965年に発行された「旅の手帖」=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALのデリー就航60周年を記念し羽田第3ターミナル114番搭乗口で披露された南インドの古典舞踊「バラタナティヤム」=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第3ターミナル114番搭乗口で開かれたJALのデリー就航60周年式典で記念撮影に応じるレゲット常務ら=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港でデリー行きJL39便の乗客に就航60周年の記念品を手渡すJALのレゲット常務と客室乗務員=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港でデリー就航60周年の記念品モバイルアクセサリーケース(右)と機内で1週間提供されるチョコレートを手にする3代目制服を着用したJALの客室乗務員=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
羽田空港でデリー行きJL39便を見送るJALのレゲット常務ら=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire[/caption]

羽田空港でデリー行きJL39便を見送るJALのレゲット常務ら=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港でデリー行きJL39便を見送るJALの客室乗務員とグランドスタッフ=25年5月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
運航スケジュール
JL39 羽田(10:55)→デリー(16:45)
JL30 デリー(19:05)→羽田(翌日06:20)
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