日本航空(JAL/JL、9201)によると、シアトル・タコマ国際空港で現地時間2月5日午前10時10分(日本時間6日午前3時10分)ごろ、成田発シアトル行きJL68便(ボーイング787-9型機、登録記号JA868J)の右主翼が、駐機中のデルタ航空(DAL/DL)機の垂直尾翼と接触した。乗客172人(幼児ゼロ)と乗員13人(パイロット3人、客室乗務員10人)の計185人にけがはなく、空港によると両社からけが人の報告はないという。

シアトルでデルタ航空機と接触事故を起こしたJALの787-9 JA868J(資料写真)=25年1月10日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
空港によると、接触事故はSコンコースと南メンテナンス格納庫の間にある誘導路で発生。シアトルへ着陸したJALの787-9の右主翼が、駐機してあったデルタ航空のボーイング737-800型機(登録記号N3737C)の垂直尾翼に接触したとみられる。
JL68便は、成田空港の62番スポットから5日午後6時16分(定刻同10分)に出発し、A滑走路(RWY34L)から同34分ごろ離陸。シアトルには5日午前9時50分にRWY16Lへ着陸し、午前10時9分に到着した。
事故の詳しい原因は調査中。地元紙シアトル・タイムズによると、デルタ航空の737-800は、乗客142人を乗せてメキシコのプエルト・バヤルタへ出発前に、防氷剤を散布する準備中だったという。空港によると、消防や警察、空港のオペレーション部門は午前10時17分から事故対応にあたっている。
事故を起こした機体で運航予定だった折り返し便のシアトル5日午後0時30分発成田行きJL67便は、欠航が決定。JALによると、他社便や自社便への振り替えを始めているという。
空港によると、事故が誘導路で発生したことから、空港業務への影響は最小限にとどまっているという。利用者には各航空会社のウェブサイトなどで発着便への影響を確認するよう、呼びかけている。

シアトル着陸後のJL68便の走行ルート(Flightradar24から、実際の位置とは誤差がある場合があります)
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