JAL、赤坂会長の安全統括管理者解任　後任に中川調達本部長

　日本航空（JAL/JL、9201）は2月4日、豪メルボルンで昨年2024年12月に起きた機長2人（当時）の飲酒事案で、国土交通省航空局（JCAB）から行政指導にあたる「業務改善勧告」を通知されたことに関連した役員処分を発表した。処分対象となった役員は8人で、安全問題の責任を負う「安全統括管理者（安統管）」を務める赤坂祐二会長が同職から外れ、後任には調達本部長の中川由起夫執行役員が就いた。また、役員5人が交代の対象となった。

—記事の概要—
・役員交代
・役員処分

役員交代

新たな安統管に就いたJALの中川氏（右）＝24年7月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　2月5日付で交代となった役員は4人で、安統管を務める赤坂会長を同職から解き、後任の安全統括管理者には調達本部長の中川執行役員が就いた。中川氏は常務に昇任し、担務を安全統括管理者のほか安全推進本部長、ご被災者相談室長に変更した。また中川常務は6月に開催予定の定時株主総会で承認後、取締役への就任を予定する。

　直接的な責任のある安全推進本部長の立花宗和常務は降任し、執行役員となった。安全推進本部長、ご被災者相談室長だった担務は、社長特命事項に変更。立花氏は、2024年7月設立の新会社「JAL航空みらいラボ」の副社長へ就任を予定している。

　調達本部長には小川宣子ESG推進部部長が就任し、総務本部 副本部長も兼務する。小川氏は執行役員となる。

　立花常務と同じく直接的な責任のある運航本部長の南正樹執行役員は、2月4日付で執行役員から退任。運航本部長職は継続する。

役員処分

　処分対象となった役員は8人で、赤坂会長が安統管から外れるほか、立花常務が執行役員へ降任。南氏は執行役員から解任となった。

　月額報酬の減額となったのは6人で、赤坂会長と鳥取三津子社長が30％を2カ月、斎藤祐二副社長が20％を1カ月、総務本部長の野田靖執行役員と、空港本部長の堀尾裕子執行役員の2人は10％を1カ月減額する。

　立花常務と南執行役員と同じく、直接的な責任のあるオペレーション本部長の下口拓也執行役員は、30％減額3カ月の処分となった。

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日本航空

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