スカイマーク(SKY/BC、9204)は2月3日、代替航空燃料「SAF(サフ、持続可能な航空燃料)」の売買契約をENEOS(東京・大手町)と締結したと発表した。4日から3月末までの羽田発那覇行きの運航便で、廃食油由来のSAFを混合した燃料を使用する。スカイマークがSAFを調達するのは初めて。

初となるSAFをENEOSから調達するスカイマーク=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
SAFの導入にあたり、機内誌3月号でSAFを特集した企画を掲載する。スカイマークとENEOS両社の社員がSAFの可能性や今後の展望を座談会形式で語り合う。
スカイマークは2050年までにCO2(二酸化炭素)排出量の実質ゼロを目指しており、2030年には使用燃料の10%をSAFへの置き換えも目標としている。
航空業界ではSAFの導入が進んでいる。全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)らは、SAFの国産化を目指す有志団体「ACT FOR SKY(アクトフォースカイ)」を立ち上げ、国産SAFへの理解深化を図っている。
IATAの予測
・IATA、24年のSAF生産3倍150万トン 増産へ解決策提案(24年6月3日)
JAL赤坂社長(当時)に聞くSAF
・航空業界の2050年脱炭素化「全然厳しい」特集・JAL赤坂社長に聞くコロナ後の成長戦略(3)(23年6月17日)
JALとANAのSAF
・JAL、ENEOSから輸入SAF調達 国内で供給網構築、脱炭素化へ加速(24年7月16日)
・ANAと京セラ、代替燃料SAFでCO2削減 企業向け制度初の荷主企業(24年7月8日)
・JALと横浜市、SAF用廃食油の回収本格化 スーパーにボックス常設(24年5月31日)
・JALと横浜市、食用油回収し国産SAF原料に 3月から実証実験(24年2月28日)
・ANA、羽田-八丈島線でSAF利用 都が助成、5カ月間継続使用(23年12月25日)
・ANAとJAL、代替燃料「SAF」普及へ共同レポート策定 2050年CO2排出実質ゼロへ(21年10月8日)
国産SAF
・DHL、コスモ石油と国産SAF調達契約 年間720万リットル供給へ(25年1月29日)
・国産SAF理解深化へ、ACT FOR SKY初のシンポジウム ANA・JALら15者集結(24年11月20日)
・小池都知事「食用油で飛行機飛ぶ事知って」国産SAF実現へ廃油回収(24年3月24日)
・廃食用油から国産SAF、JAL・ANAら29者参画 日揮が“全員参加”Fry to Flyプロジェクト(23年4月18日)
・スシローの廃食用油で国産SAF 日揮ら4社が基本合意(23年4月6日)
・ANAやJALら、国産SAF実用化へ「ACT FOR SKY」設立 代替燃料で脱炭素社会へ(22年3月2日)