エアライン, 解説・コラム — 2024年5月2日 23:43 JST

JAL斎藤副社長、円安影響「単年度は限定的だが調達コスト上がる」 日本発需要にも

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 日本航空(JAL/JL、9201)の斎藤祐二副社長は5月2日、対ドルの円相場で円安が続く現状について、単年度の影響は限定的なものの、外貨建て購入となる機材調達などへの影響が懸念されると語った。

JALの斎藤祐二副社長=24年5月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 日本時間2日早朝に1ドル153円台を付けた円相場は、正午前に156円台、午後6時前に155円台と依然として円安傾向が続いている。グループCFO(最高財務責任者)を務める斎藤副社長は「外貨収入は為替の関係で若干プラスに出ている」としつつも、外貨建てで調達する機材や燃油の費用は今後も円安傾向が続くと上昇していくとした。

 斎藤副社長は「この構造が続いていくと、機材調達などは外貨でやっているので調達コストが上がっていく」と述べ、「単年度では限定的」(斎藤氏)であるものの、中長期的には円安影響が及ぶとの見方を示した。

 また、日本発の国際線旅客需要の回復が遅れている点についても「今の(為替の)レベルでいくと、国際線の日本発の需要回復はなかなか厳しいのが現実だと思う」と指摘。「短期的な収入の話だけではなく、特に若い人が海外で交流していくのは(日本にとって)意味がある」と述べ、「もう少し為替水準が下がっていく必要があるのではないか。介入云々は申し上げることではないが、もう少し是正されるとありがたい」と語った。

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