経営再建中のスカンジナビア航空(SAS/SK)は現地時間4月8日、航空連合「スターアライアンス」を8月31日付で脱退し、翌9月1日からスカイチームに加盟すると発表した。エールフランス-KLMなどによるコンソーシアムがエグジットファイナンスを落札しており、傘下の航空会社であるエールフランス航空(AFR/AF)とKLMオランダ航空(KLM/KL)が加盟するスカイチームへ移ることになる。
スカンジナビア航空は、2022年7月5日に日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条(Chapter 11)の適用を申請。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるもので、運航は継続している。米ニューヨーク州南部地区の連邦破産裁判所は今年3月19日に、定める更生計画を承認した。同社によると、再建手続きは今年上期末ごろに終了する見通し。
スカイチーム加盟後、同社の会員制度「SAS ユーロボーナス」の会員は、現在と同様のロイヤリティ特典をスカイチーム加盟各社でも利用できるようになる。
スカンジナビア航空は、1997年5月14日にスターアライアンスが発足時の加盟5社の1社。エア・カナダ(ACA/AC)とルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)、タイ国際航空(THA/TG)、ユナイテッド航空(UAL/UA)が発足メンバーで、5社の中で脱退は初めて。現在は26社が加盟している。
新たに加盟するスカイチームは、エールフランス航空とデルタ航空(DAL/DL)、アエロメヒコ航空(AMX/AM)、大韓航空(KAL/KE)の4社で2000年6月22日に設立。2023年3月には、ヴァージン・アトランティック航空(VIR/VS)が英国の航空会社では初めて加わり、現在は19社が加盟している。
関連リンク
スカンジナビア航空
Air France-KLM
SkyTeam Airline Alliance
Star Alliance
AF-KLM提携で加盟
・スカンジナビア航空、スカイチーム加盟へ スターアライアンス発足5社初の脱退(23年10月4日)
・エールフランス-KLM、スカンジナビア航空と資本業務提携へ(23年10月4日)
スカンジナビア航空
・スカンジナビア航空、米連邦破産法11条申請 運航継続もスト影響(22年7月6日)
・スカンジナビア航空、A350受領延期 残り2機は24年度(21年9月11日)
・スカンジナビア航空、羽田からコペンハーゲン初便出発 A330で週2往復(21年7月12日)
破産申請
・スカンジナビア航空、A350受領延期 残り2機は24年度(21年9月11日)
・フィリピン航空、米連邦破産法11条申請 運航は継続(21年9月4日)
・エアアジア・ジャパン、破産手続き開始決定(21年2月25日)
・ラタム航空、米国で破産申請 CEO「清算手続きではない」(20年5月27日)
・タイ国際航空、破産申請 運航は継続(20年5月19日)
・アビアンカ航空、破産申請 運航は継続(20年5月11日)
・豪ヴァージン、事実上の経営破綻 運航は継続(20年4月21日)