エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2023年11月7日 15:00 JST

ANA、モハベで退役機再会ツアー パーツ加工品販売も

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 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は11月7日、ANAの退役機が眠る米モハベ(モハーヴェ)空港を訪れるツアーを2024年3月に実施すると発表した。参加者は退役機のパーツ加工品を購入できる。

モハベ空港を訪れるツアーを実施するANA(同社資料から)

 日程は3月1日から4日までの2泊4日で、1人あたりの旅行代金は54万8000円。エコノミークラスで2人1部屋利用、燃油サーチャージ込みで、1人部屋の追加料金は3万5000円となる。往路は成田1日午後5時発ロサンゼルス行きNH6便、復路はロサンゼルス3日午後0時30分発成田行きNH5便を利用する。

 モハベを訪れるのは2日目で、空港見学後に退役した元ANA機の見学や、退役機が並ぶエリアをバスで訪れる。社内提案制度で生まれたツアーで、ANAとANA X、ANAセールスアメリカ、全日空商事、米国全日空商事の5社で約1年かけて準備したという。

 定員は50人で、最少催行人数は20人。抽選エントリーは株主、ANAマイレージクラブ(AMC)会員、一般の3種類に分けて実施する。応募期間は、株主向けが11月7日から21日、AMC会員向けは7日から30日、一般向けが7日から12月19日まで。

 また、参加者限定のANA退役機パーツ加工品は、日本初のボーイング777型機であるANAの777-200初号機(登録記号JA8197)の「機番カットアウト」などを用意する。

ANAの社員に見送られて羽田を出発するANAの777初号機JA8197=16年8月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JA8197は1995年8月13日に製造され、同年10月4日にANAへ引き渡された。初便は受領から約2カ月後の同年12月23日の羽田発伊丹行きNH15便で、商業運航最終日となった2016年8月15日は、羽田着が札幌(新千歳)発NH70便、羽田発は伊丹行きNH41便がラストフライトとなった。当時伊丹にあったANA系整備会社MROジャパンで売却整備を実施し、2016年8月22日午後8時55分に羽田空港からアンカレッジ経由でモハベへ向かった。

モハベ空港を訪れるツアー参加者向けにパーツ加工品を販売するANA(同社資料から)

モハベ空港を訪れるツアー参加者向けにパーツ加工品を販売するANA(同社資料から)

モハベ空港を訪れるツアー参加者向けにパーツ加工品を販売するANA(同社資料から)

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