ボーイング, 官公庁, 機体 — 2023年9月22日 23:40 JST

次世代練習機T-7A、米空軍に初納入

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ボーイングは、新規開発したジェット練習機T-7A「レッドホーク」を米空軍に初納入した。老朽化したT-38「タロン」の後継機で、351機が引き渡される見通し。

米空軍への納入が始まったT-7A(ボーイング提供)

 T-7Aはエドワーズ空軍基地に配備される計画で、ボーイングによると当面は同社の工場があるセントルイスで飛行試験を続けるという。

 T-7Aは、T-Xとして開発が進められてきた単発練習機で、1959年に初飛行したノースロップ・グラマン(当時ノースロップ)T-38の後継機。F-22やF-35といった第5世代戦闘機のパイロット養成を主眼に置き新規開発した。T-Xの飛行試験初号機は2016年12月20日に、2号機は2017年4月24日に初飛行し、2019年9月にT-7「レッドホーク」と命名された。

 エンジンは単発ながら双発のT-38Cと比べて推力が約3倍となり、近年の戦闘機と同じ垂直尾翼が2枚の「ツインテール」を採用して全高を抑えた。コックピットは教官が座る後席を前席よりやや高い位置に配した「スタジアムシーティング」とすることで視界を確保している。地上とのデータリンクやキャノピーを横開きにするなど、T-38を使う教官の声を開発に反映し、製造コストを抑えた。

 2024年までに初期運用能力、2034年までに完全な運用能力をそれぞれ獲得できる見込み。ボーイングは、日本を含む海外でのライセンス生産にも意欲を示している。

関連リンク
U.S. Air Force
Boeing
ボーイング・ジャパン

T-7
次世代練習機T-7A、初飛行成功 米空軍が351機発注(23年6月29日)
軽戦闘機型も視野 特集・次世代練習機T-7A「レッドホーク」の現在地(22年5月20日)
ボーイング、T-7A初号機公開 試験後に米空軍へ(22年4月29日)
最新練習機T-7、ライセンス生産前向き 23年初納入目指す(20年7月16日)
最新練習機T-7A、前後胴体を30分以内に結合 後部はサーブ製(21年5月14日)
米空軍、新練習機T-7Aレッドホークに T-X命名、教官席高く教えやすく(19年9月18日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post