エアライン — 2023年4月28日 11:45 JST

ANA、自己株式84.5億円で取得 持株会インセンティブ制度

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月28日、自己株式を買い付けたと発表した。27日に発表した持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度で社員に付与する株式に充てる。

持株会向けインセンティブ制度で社員に付与する株式を買い付けたANAホールディングス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 取得したのは普通株式293万株で、取得価額は84億5305万円。東京証券取引所の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で28日午前8時45分に買い付けた。自己株式を除いた発行済み株式総数に対する割合は0.6%となる。

 インセンティブ制度は、グループの「2023-2025年度中期経営戦略」達成へのインセンティブ向上を図るもので、1人100株を付与。全日空社員持株会と全日空グループ社員持株会、全日空商事グループ社員持株会に加入している従業員が対象になる。会社による自己株式の処分日は11月1日で、処分額は4月26日の終値に基づき1株2930円とした。譲渡制限期間は3年間で、11月1日から2026年11月1日まで。

 これにより、持株会の会員である従業員には、黒字化の従業員還元となる普通株70株と、インセンティブとしての譲渡制限株100株の最大170株が付与される。普通株の付与は7月14日を予定している。

 27日に発表した2023年3月期通期(日本基準)連結決算は、最終損益が894億7700万円の黒字(22年3月期は1436億2800万円の赤字)と、2020年3月期以来3期ぶりの黒字となった。今期(24年3月期)の通期連結業績予想は、純利益800億円を見込む。

関連リンク
全日本空輸

インセンティブ制度
ANA、譲渡制限株のインセンティブ導入 持株会通じ1人100株(23年4月27日)

コロナ対応を慰労
ANA、持株会通じ特別奨励金 コロナ乗り切り従業員還元(23年3月27日)

23年3月期決算
ANA、3期ぶり最終黒字894億円=23年3月期通期(23年4月27日)

787-10国内線仕様機を今秋導入
ANA、787-10を国内線に初投入 今秋2機、年度内に4機体制(23年4月27日)

A380の動向
ANA、A380の3号機投入も視野 芝田HD社長「ハワイ需要は強気」(23年4月27日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post