エアライン — 2023年3月27日 18:22 JST

ANA、持株会通じ特別奨励金 コロナ乗り切り従業員還元

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は3月27日、グループ従業員持株会を通じた「特別奨励金スキーム」を導入すると発表した。持株会の会員に対し、1人当たりANAHDの普通株式70株を付与する。2023年3月期通期決算が黒字化する見通しであることから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を乗り越えた従業員に報いるものだという。また、持株会向けに譲渡制限付株式によるインセンティブ制度の導入を検討していることも明らかにした。

持株会を通じた特別奨励金制度を導入するANA=23年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 持株会の会員である従業員に特別奨励金を支給し、会員は奨励金を持株会に拠出。持株会は会員から拠出された奨励金を取りまとめ、ANAHD株を市場から取得し、証券会社を通じて持株会内の会員持分に配分・管理される。 会員は付与された株を個人名義の証券口座へ任意に引き出すことができる。

 付与日は7月14日を予定。同日までに退職した従業員は対象外になる。対象になる持株会は全日空社員持株会(保有比率0.83%)、全日空グループ社員持株会(同0.17%)、全日空商事グループ社員持株会(同0.01%)の3団体で、幹事社は全日空社員持株会が野村証券、残り2団体がSMBC日興証券となる。

 今回の制度導入による連結業績への影響は軽微で、業績予想には織り込み済みだという。ANAHD株の市場売買は100株単位で、27日の終値は前日比29円50銭(1.06%)高の2812円50銭だった。

関連リンク
全日本空輸

ANA、ピカチュウジェットNHを6月就航 7年ぶり復活、787で国際線5年間(23年3月26日)
ANA、スターウォーズジェット2機の運航計画発表 国際・国内1機ずつ(23年3月25日)
ANA、羽田3タミにANAラウンジ臨時開業 3/26から114番付近(23年3月22日)
ANA、ファースト・ビジネスで軽めの機内食 提供不要サービスも(23年3月22日)
ANAの22年4-12月期、3四半期連続黒字 通期黒字600億円に上方修正(23年2月3日)