エアライン, 機体 — 2023年2月8日 11:54 JST

パリ航空ショー、6/19から4年ぶり開催 空飛ぶクルマなどスタートアップ注目

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 フランス航空宇宙工業会(GIFAS)の100%子会社SIAEは、世界最大規模の国際航空宇宙見本市「第54回パリ航空ショー」を6月19日から25日までパリのル・ブルジェ空港で開催する。4年ぶりの開催で、出展スペースは95%以上が成約済みだという。

前回2019年に開かれた第53回パリ航空ショー=19年6月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 コロナ影響後初となる今回は、スタートアップ企業専用の展示エリアを設け、地域・国際パビリオンにもスタートアップの出展が目立つ。中でも環境、新エネルギー、デジタル関連、ビッグデータ、AI、ニュースペース(宇宙産業への民間企業参入)、未来の工場、新素材、未来の乗り物、航空機のカスタマーエクスペリエンスなど、航空業界の未来を見据えたテーマを手掛けるスタートアップ企業が多いという。

 期間中に開かれるイベントのうち、「パリ・エアラボ(Paris Air Lab)」では、航空輸送の脱炭素化につながるイノベーションに関して大規模展示を予定。「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(電動垂直離着陸機)関連企業などに焦点を当てる。

 業界関係者(TRADE VISITOR)の入場料は、オンライン購入では1日券が55ユーロ(約7700円)、2日券が108ユーロ、7日券が200ユーロ。当日会場で購入すると1日券は65ユーロになる。

 また、様々な特典が付く「エリート・プロ(Elite Pro)」は1日券が108ユーロ、4日券が323ユーロで数量限定。日本ではフランス見本市協会が窓口になる。

 パリ航空ショーは1909年に初めて開かれ、現在は奇数年の6月に開催。2年前の2021年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で中止となった。二度の世界大戦を除くと、開催中止は110年を超える歴史で初めてだった。

 前回2019年開催の第53回パリ航空ショーは、49カ国から2453社が出展し、商業来場者13万9840人と一般来場者17万6630人の計31万6470人が来場。新型機はエアバスがA321neoの超長距離型「A321XLR」をローンチした。また、開発中止が7日に正式発表されたスペースジェットも、実機が展示された。

関連リンク
International Paris Air Show
フランス見本市協会

2021年は中止
パリ航空ショー、21年は中止 二度の大戦除き初めて(20年12月15日)

パリ航空ショー2019の記事一覧はこちら
高さ4mの貨物室公開 写真特集・7割国産のC-2輸送機、パリ航空ショー初参加
国産最大のC-2輸送機、パリ航空ショー初参加 P-1と並ぶ
三菱スペースジェット、北米顧客と覚書締結 15機受注目指す
経産省と仏民間航空総局、民間機産業で協力合意 サフランと日系企業の連携強化
エアバス、超長距離型「A321XLR」ローンチ 単通路で世界最長、23年納入へ
737MAXは出展見合わせ パリ航空ショー準備大詰め、アマゾン貨物機も
MRJ改め三菱スペースジェット、パリ航空ショー会場で出展準備進む